(解説)共謀罪 過去3度廃案、今国会に提出・成立狙う
政府は、今国会において「共謀罪」創設法案の提出を狙っています。その内容は、「複数の者が犯罪を行おうと合意・計画しただけで成立する犯罪」であり、「話し合う」こと自体を罪とするものです。また、その対象となる犯罪は幅広く、政府の検討では600を超えるとされています。「話し合う」ことを処罰対象とし、思想や表現、内心の自由に踏み込む「共謀罪」は、憲法が保障する基本的人権を踏みにじるうえ、近代刑法の「実行行為を処罰する」との原則さえも無視した極めて大きな問題があるものです。そのため、過去3度に渡り国会に提出されたものの、思想信条の自由を侵害するとの国民的な反対によりいずれも廃案となった、いわくつきの法案です。
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