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職場実態に反する「書記官30人を含む101人の大幅減員」を要求
最高裁は8月31日、2027年度予算の概算要求を財務省に提出しました。人員は、全ての職種で増員要求を行っていないばかりか、定員合理化を含めて「△101」(判事補を含めると「△121」)となる減員要求を行いました。100人を超える大幅減員の要求は近年にはなく、書記官は書記官制度が始まって以来初の減員となります。
最高裁は「落ち着いた事件動向に加え、これまで継続的にとりくんできた裁判事務の合理化、効率化や、改正民事訴訟法等の全面施行およびそれに伴う民事訴訟事件のデジタル化の推進により書記官による事務のさらなる合理化、効率化等を図っていくこと等を総合的に判断した」と説明し、増員に対する消極的な姿勢を堅持しています。こうした説明は、全国の職場実態を踏まえると、全く理解できません。
事件動向は、2023年度以降は民事・刑事・家事事件が増加に転じ、少年事件も2025年度以降増加に転じています。その後も新受事件数は年々増加していることから、「落ち着いた事件動向」とは到底言えません。
また、事務の簡素化・効率化は一向にすすんでおらず、不十分なシステムのもとで「現場の工夫や職員のマンパワーで何とかデジタル化を形にしている」実態にあります。こうした状況のもとで減員要求を行うことは容認できません。
「変革期」を乗り切る人的態勢の整備は欠かせない
いま裁判所は、様々な法改正が行われる一方で、裁判手続の全面デジタル化が同時進行する、かつてない「変革期」にあります。しかし、裁判所のデジタル化はけっして順調ではなく、むしろ事務が複雑になり、事務量が増加している実態があります。
また、職場では、メンタルヘルスの不調を抱える職員の急増、育児や介護等の両立支援制度を利用する職員の増加、病気による休暇や休職等により、定員上の配置があっても実際に勤務している職員が少なく、そうした状況が職場の繁忙度をさらに高めています。
こうした状況のもと、今後は、刑事手続及び民事非訟・家事事件手続のデジタル化にむけた職場段階での検討・準備、改正後見法の施行にむけた職場段階での検討等を行う必要があります。次年度予算で書記官を減員しないよう追及を強めるとともに、「変革期」を乗り切るため、増員も含めた人的態勢の整備を求めます。
デジタル化予算の大幅増額で操作性の高いシステムに
民事訴訟フェーズ3が5月から始まりましたが、オンライン申立てに合わせて最高裁が開発をすすめていたシステム(TreeeS)は施行には間に合わず、暫定的なシステム(mints)で運用がスタートしています。しかし、mintsには十分な機能が搭載されておらず、アップロードに時間を要するなど、迅速な裁判の障害となっています。
今後は、刑事手続(少年手続を含む。)のデジタル化や民事執行、倒産手続、家事事件のデジタル化が順次すすめられていきますが職場からは、刑事手続のデジタル化を実現するシステム(LinKageCourts)も、民事と同様に不十分なシステムになると指摘されています。民事と同様の問題が生じないよう求めていく必要があります。
あわせて、GSSへの対応も喫緊の課題です。事件処理システムや勤務時間管理システム等がGSSに対応していない(端末の2台使用期間が生じる)ため、早期の改修等を求めていく必要があります。
宿日直・連絡員体制の全面廃止と令状センターの設置を
最高裁は7月8日、時間外(平日夜間及び土日休日)に全国各地の警察からオンラインで請求される一般令状(逮捕状、捜索差押許可状等)を集約処理する東京・大阪の処理態勢について、「当番態勢」を組んで事務処理に当たる方向で検討をすすめていることを明らかにしました。
全司法は、令状事務および付随する裁判事務を扱う専門部署としての「令状センター」を全国で1か所設置し、現在各庁で実施されている宿日直体制および連絡員体制はすべて廃止することを求めていますが、今回示された内容は全司法が要求する「令状センター」の趣旨とは大きく異なるものです。したがって、8月18日に最高裁に対して意見書を提出し、「反対」の意見表明を行いました。
また、各庁の宿日直・連絡員体制について、「各庁任せとするのではなく、全国的な見地から最高裁が責任をもって検討すべきである」と述べ、全国的な対応を求めています。令状事務の集約は、集約庁である東京・大阪だけの問題ではなく、全国的な問題として最高裁および各庁当局に対して追及を強めていく必要があります。
2つの全国統一行動に結集して職場の怒りを示そう
2026年秋季年末闘争では、①やってられるか!今日は帰ろう!11・27全国一斉定時退庁行動(仮称)、②裁判所の人的・物的充実を求める職場要求決議の2つの全国統一行動を提起しています。
本とりくみは、最高裁の増員に対する消極的な姿勢を変えさせるための職場段階でのとりくみと位置づけているものです。書記官を含む101人の職員を減員要求したことに対する怒りや、職場のマンパワーが足りていない実態、デジタル化に伴って事務量が増加している実態、事務の簡素化・効率化が一向にすすまない状況など、職場の怒りと不満を行動で示しましょう。
10月と11月に「全司法を次代につなぐ加入拡大キャンペーン」を実施
第83回定期大会では、昨年に引き続き、組織の強化・拡大が重要な課題となり、全司法を次の世代につなげていくためには組合員の拡大が必要不可欠であること、それぞれの機関が持てる力を最大限発揮して「全ての支部で来年の大会を増勢で迎え、将来的には『過半数』組織に回復することをめざす」ことが確認されました。全ての支部が、秋段階から全力をあげてとりくむことが求められます。
秋年期のとりくみの中心は、2026年10月期新採用職員の早期全員加入ですが、未加入者に対する働きかけも欠かすことができません。
そうしたことから、2026年4月期新採用職員(未加入者)をはじめ、採用後数年以内の未加入者に対して、集中的に働きかけを行うことを目的に、10月と11月をとりくみ期間として、「全司法を次代につなぐ組合員拡大キャンペーン」を実施します。本部が作成するビラやオンライン学習会等を活用して、すべての支部で対象者への働きかけを集中的に行います。
また、昨年10月リリースの「TUNAGForZenshiho」(全司法版ツナグ)は、導入後1年が経過します。TUNAGによる組合員への情報発信を組織強化・拡大の「要」になる活動と位置付け、日常的に「News」で発信できる体制づくりをめざします。
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