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全司法新聞
 
職場の要求を最高裁交渉に集中し、要求前進を勝ち取ろう!
第2回全国書記長会議
 
 4月18日、2025年度第2回全国書記長会議をオンラインで開催しました。会議では、2026年諸要求貫徹闘争と7月の定期大会に向けた組織強化・拡大について話し合い、今後のとりくみを確認しました。会議には本部を含めて75名が参加しました。
 

75名が参加した全国書記長会

井上書記長
「変革期を乗り切るための態勢整備」が重点

 開会あいさつをした猪股副委員長は改正民法施行や裁判手続のデジタル化をあげて「システムが変わっても、そこで働いているのは私たち職員です。デジタル化の影で過度な負担が特定の部署、職員に集中していないか、施設設備は追いついているのか、そして、司法行政事務のデジタル化が現場の混乱を招いていないでしょうか?」と問いかけ、「この会議で『職場の生の声』を出し合ってください」と呼びかけました。
 続いて、井上書記長が2026年諸要求貫徹闘争におけるとりくみについて「意義・目的とたたかいのすすめ方」と「重点要求」の2つのブロックに分けて報告しました。
 とりくみのすすめ方では、7月17日に「全国統一プレート行動」を配置して最高裁交渉に臨み、要求前進を目指すことを提起しました。そのうえで、「今年の最大の課題は、裁判所にとっての大きな変革期を乗り切るための人的態勢の整備」だとし、「客観的に見れば、前回プレート行動を実施した2007年の裁判員裁判制度の導入に匹敵する極めて重要な局面」だと述べました。
 同時に「最高裁に重い腰を上げさせるためには、職場からのとりくみが重要だ」とあらためて強調し、最高裁あて要請書送付行動、職場実態報告、全国統一要求書の提出、職場総点検・要求組織運動を全支部でやりきろうと呼びかけました。

最高裁交渉の重点要求について

 5〜6月に実施する最高裁交渉における重点要求について、井上書記長は次の項目をあげました。

@人員―明らかにこれまでとは異なる段階に入った

 今年度、裁判官以外の裁判所職員は54人の大幅な減員となりました。この10年間で306人も減らされています。一方で、2023年度以降、すべての分野で新受事件数が増加に転じています。
 最高裁は「事件は減少または横ばい」との認識のもとに増員に消極的ですが、この認識をあらためさせなければなりません。共同親権制度の導入や裁判手続のデジタル化、メンタルヘルス不調者の急増など、現場の繁忙度は限界に達しています。
 あらゆる面で裁判所の人員をめぐる状況は明らかにこれまでと異なる段階に入っています。裁判所にとっての大きな変革期を乗り切るためには、裁判官を含めた各職種の増員による人的態勢の整備が欠かせません。

A労働時間短縮・超勤縮減―「勤務時間管理システム」のもとでサービス残業をなくす

 勤務時間管理システムの導入によって超過勤務が「暗数化」し、サービス残業が珍しくない実態があります。「客観的把握時間」との乖離を放置せず、管理職員による適切な指導・確認を徹底させます。また、デジタル化で逆に増大した勤務時間管理員の負担軽減も求めていきます。

B健康管理・安全確保―ゼロ・ハラスメントを求める

 パワハラの実態を踏まえ、研修・相談体制の充実を求めます。また、人事院規制の制定や10月に施行される民間「カスハラ対策法」を見据え、事件当事者からのカスタマーハラスメントに対する組織的な対応強化(ナンバーディスプレイ等の整備や職員の保護など)を強く追及します。

Cデジタル化への対応―現場を疲弊させる「デキの悪いシステム」の改善

 裁判手続のデジタル化が難航するもとで、事務がより一層、複雑化しています。デジタル化によって事務の簡素化・効率化が図られたとは認識できません。裁判所のデジタル化が順調ではないために、むしろ事務が複雑になり、事務量が増加している実態があります。それが職場の繁忙度を上げる要因となって職員は疲弊し、職場からは不安や怒り、諦めの声が上がっています。低スペックな職員端末の部品交換や、使い勝手の良いシステムへの改修を強く求めます。

D職種ごとの要求

 各職種の要求前進をめざします。特に以下のとりくみを重視します。行(二)職…旭川地家裁での非常勤運転手採用を突破口に、各庁への運転手の配置を求めます。事務官…ポストの不足による昇格の遅れを解消するため、専門職ポストの活用や「総務・人事ポストの専任事務官への開放」等を求めます。非常勤職員…労働条件のさらなる改善と、障がい者雇用の当事者が抱える課題の解決をめざします。6月14日〜15日に初の非常勤職員集会と上京団交渉を実施します。

E宿日直―オンライン化による「宿日直廃止」を要求

 令状事務の電子化を機に、全司法が長年要求してきた「令状センター構想」実現の道筋ができました。
 時間外の一般令状事務の集約後は、現在各庁で実施されている宿日直体制による令状処理態勢はすべて廃止を求めます。また、休日や祝日も含め、行政直はすべて廃止を求めます。
 連絡員体制については、ただちに本庁集約し、時間外の一般令状事務の集約を待たずに廃止することを求めます。

参加者からの発言

共同親権、デジタル化の現状

 改正民法に基づく共同親権制度については「すでに相談が多くきており、今後の事件増が予想される」(大阪)、「市役所も含め多数の問い合わせがきている」(和歌山)といった状況が各地から報告されました。一部の庁では家裁調査官の増員が行われたものの、事務分担の見直しで主任家裁調査官の担当事件を減らす施策がとられているとの問題もあわせて報告されました。
 デジタル化については「フェーズ3の資料が最高裁から下ろされたのが3月に入ってからで、現場の検討期間がきわめてタイト」「ツール間の連携がなく、かえって作業が増え、煩雑になっている」「ペーパーレス化以外の効果が見えず、『デジタル化すること』が目的化されている」「サイバーインシデント発生時のマニュアルが必要」など、多くの支部から様々な問題点が指摘され、今後のデジタル化への職場の不安が示されました。
 また、「デジタル化がうまくいかず、現場の工夫と人手でなんとか対応している。その中で減員が行われることで、一層、負担が増すことになる」との意見も出されました。
 旭川支部からは非常勤運転手が採用された経過の報告がありました。

増員が切実な要求に

 また、各地で増員が切実な要求になっている一方、増員に消極的な最高裁の姿勢のもとで、「検審局長が家裁書記官室の事務補助を行うようになった」(甲府)、「新制度が始まる過渡期だからこそ人が必要なのに理解されていない。電話対応や当事者対応は時間がかかるものであり、人員を削れないという実態が上級庁に伝わっていない」(広島)、「支部から本庁への填補も可能にするという提案があったが、本来は増員で対応すべき」(富山)、「分厚い資料が送られてくるだけで、新たな制度に関する勉強をしたくても日常業務に追われてできない」(徳島)等の実態が出されました。
 とりわけ小規模庁については、「人員を増やさない前提での対応策に軸足が移ってきていると感じる」(甲府)、「当局は予備交渉で『増やせないのは分かってるよね』と言ってくる」(岐阜)、「ジョブローテーションも困難になっている」(徳島)等の発言がありました。
 勤務時間管理システムについては「事前申請が電子化されたことで、上司・部下の口頭でのやり取りが減り、勤務実態が把握しきれていない」(愛知)との指摘がありました。
 昇格については事務官の昇格改善を求める意見、重点としていた行(二)職員の昇格が実現したことなどが報告されました。

全司法大運動で国民や組合員と「対話」

 全司法大運動では、岩手支部から庁舎前での街頭宣伝を実施したことが報告され、「裁判所が置かれている危機的状況を国民に『自分たちの問題』として認識してもらう。こうした対話の積み重ねが、当局を動かす外圧になる」との発言があり、組合員1人20筆の目標を達成した鳥取支部からは「いかに職場末端まで浸透させるかに注力した。ただ配るのではなく、一人ひとりに今の最高裁交渉の争点を説明し、納得した上で署名をもらうという『対話型』の集約を徹底した」との報告がありました。

 
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新採用職員の定着と「373人の拡大」へのラストスパート
 
 組織部長として報告に立った中矢委員長は、TUNAGを活用した組織の活性化と、定期大会に向けた組合員拡大を強く訴えました。
 

組織強化・拡大の決意を固めて

TUNAGを組織活動の柱に

中矢委員長

 中矢委員長は、プラットフォーム「TUNAG」を単なる情報共有のツールではなく「組合員が結集する場」と定義し、ツールの「中」と「外」の両面から活用することを呼びかけました。
 TUNAGの「中」のとりくみの前提として、1月から全司法新聞の紙での発行が終了したことも踏まえ、組合員全員の登録(ログイン)を急ぐことが不可欠です。そのうえで、地連・支部が身近な情報を所属組合員に積極的に発信し、「教宣活動の柱」にするよう強調しました。
 TUNAGの「外」のとりくみでは「対話のツールとして使うことが重要」だとし、登録の呼びかけそのものが「対話であり組織活動」であると指摘しました。あわせて、投稿した記事が職場で話題になるような工夫を求めました。

新採用職員への「セカンドアプローチ」

 各支部の4月1日・2日のファーストアタックの努力で、10日までに全国で260人の新採用職員の加入が実現しました。この到達点を踏まえ、中矢委員長は「加入した仲間を定着させるセカンドアプローチこそが重要」と述べました。
 セカンドアプローチは「全司法を知ってもらう」「関係性をつくる」ことを目的とし、声掛けと対話が最も重要です。新入組合員のTUNAGへの全員登録を速やかに達成し、オンライン上で日常的に全司法に接する機会を提供することと合わせて、新採用職員との絆を深めていきましょう。

残り3か月、全国一丸となって全力で組合員を増やそう!

 昨年の定期大会では、組合費引上げの議論の中で「373人の組合員拡大を実現し、組織の未来を切り拓く」ことを決意しました。
 現在は新採用職員の加入により大会時組合員数を上回る現勢となっていますが、ここからが正念場です。中矢委員長は「引き続き新採用職員への加入呼び掛けを続けるとともに、採用3〜5年の若手職員、総研を卒業した新任書記官・家裁調査官など、新採用職員以外の未加入者にも積極的に働きかけて、組合員を増やそう!」と呼びかけました。
 最後に、中矢委員長は脱退防止について「特に『活動できていないように見える』ことを理由とした脱退は絶対に出さない」と決意を述べ、そのための教宣活動の重要性を強調しました。

参加者の発言から

 参加者からの発言では、4月1日・2日のファーストアタックのとりくみについて報告があり、ここ数年を上回る加入につながっていることを共有するとともに、組合員として定着してもらうためのセカンドアプローチについて、レク行事や組合説明会、CE試験の勉強会などの計画が報告されました。また、日常的な声掛けで関係性を作っていくことや「職場の要求実現など、真面目な活動も見せること」「活動に参加してもらうこと」「翌年以降は新採用を迎える側になってもらうこと」なども重要だとの発言がありました。

 
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人事院勧告に向け意思統一 対話を軸に組織の前進へ
国公労連第166回中央委員会
 
 4月17日、国公労連第166回中央委員会が東京都内で開催され、夏の人事院勧告に向けた要求と運動の意思統一が行われました。
 参加は全体で41名、全司法からは中矢委員長と村上中央執行委員が参加しました。
発言する村上中央執行委員

「公共の再生」や憲法を守るとりくみを呼びかけ

 開会あいさつで国公労連浅野委員長は、物価上昇に賃上げが追いついていない現状や人手不足・長時間労働の深刻化に触れ、「新たな人事制度」への対応とあわせて「公共の再生」に向けた運動の重要性を強調しました。また、アメリカとイスラエルによるイラン攻撃をはじめ、平和をめぐる情勢にも言及し、憲法の理念を守るとりくみを呼びかけました。
 討論においては、組織拡大・強化および平和課題に関する発言が多く、現下の国家公務員をめぐる情勢を反映した議論が展開されました。国公労連笠松書記長の総括答弁においても、同様の発言が多く見られたことが特徴として述べられました。

「入口はシンプルに、関係づくりは丁寧に」

 組織強化・拡大に関わっては、SNS活用の重要性が共有される一方で、「最終的に人を動かすのはリアルな対話である」との認識が強調されました。
 全司法からは村上中央執行委員から「ファーストアタックとセカンドアプローチを一体で取り組むことが重要」であり、「入口はシンプルに、関係づくりは丁寧に」新採用職員に対する声掛けを進めている実践を紹介しました。
 討論の後、賃金・労働条件の改善や公務・公共体制の拡充、国民的課題への対応、組織強化・拡大などを柱とする夏季闘争方針が全会一致で可決されました。
 全司法としても、セカンドアプローチのとりくみを軸に、TUNAGも最大限活用しながら現場での対話をより強化し、組織拡大と要求実現を結びつけた取り組みを前進させましょう。

 
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