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全司法新聞
 
過去最大規模の16人が参加!数の力で最高裁を追及
青年協第2回常任委員会+最高裁交渉
 
 11月9日〜10日、青年協は第2回常任委員会を開催しました。今期は常任委員が全員交代となり、オブザーバー7名を含む16名が出席しました。過去最大規模の参加となり、会議全体がこれまで以上に活発な雰囲気に包まれました。
 常任委員会の前日(8日)には、総研生との意見交換会を実施しました。

全国青年友好祭典2026in岐阜
スペシャルグッズ作成!

 会議では、全国統一レク(今年はTUNAGを活用した写真投稿企画)、総研生対策(新設した総研対策費の活用)、暮らし向きアンケート(メンタル不調者が増加する中、原因や必要な支援を問う設問の追加と匿名方式への変更)、組織強化・拡大、TUNAG活用の推進、全国青年友好祭典の企画など、二日間では時間が足りないくらい多岐にわたる議題について議論を深めました。
 特に、友好祭典の物販企画では、ステッカー、タオル、Tシャツ、マグカップ、ブロマイドなど多彩な案が出され、大きな盛り上がりを見せました。物販については12月末に詳細をお知らせしますので、ご協力をお願いします。
 今回印象的だったのは、常任委員一人ひとりが自らの役割を意識しながら互いに支え合い、自然と議論を前に進めていった点です。「ベテランが不在で不安」という声は一切なく、「青年だけで作り上げる喜び」が共有されていました。また、職場実態報告が昨年の倍以上となる20支部超から寄せられ、ネットワークの広がりが見られました。
 参加したオブザーバーからは「アンケート結果が実際の要求にどう結びつくのかが分かった」との声もあり、青年協の活動意義が改めて共有されました。

洗濯機・乾燥機13台の故障が一斉に改善へ向けて動き出す

 11月10日に実施した最高裁交渉では、全国から寄せられた職場実態を基に結婚休暇の取得制限撤廃、下級裁判所へのテレワーク導入、年休の15分単位取得、加えて総研生アンケートを基に、総研入寮時の荷物の送料支給、総研寮の洗濯機・乾燥機13台の故障対応などを要求しました。
 総研関係では、デジタル化が進むにもかかわらず「居室に貸与PCを持ち込むことができず自習がしづらい」という実態を訴えました。形式上は申請により研修データを持ち込む方法は存在しますが、私物端末が必要であったり、データを送るための有償メールアドレス(Gmail等は不可)が求められたりするなど、実質的なハードルが高く、結果として「復習がしづらい」状況が広がっています。通所生の通勤費差額負担、入寮時の荷物送料全額自己負担の問題も併せて指摘しました。
 送料問題について最高裁は「旅費法上の根拠がない」との説明にとどまりましたが、本部交渉、調査官上京団交渉、財務省交渉などで継続的に取り上げており、全司法全体として要求実現を目指しています。
 最大の成果は、総研寮の洗濯機・乾燥機13台の故障対応です。青年協の追及後、修理または更新に向けた手続きが動き始めました。青年の要求が確実に届き、具体的な改善に直結した象徴的な事例です。

「組合の力を実感した」
「達成感が大きかった」

 交渉後の振り返りでは、「最高裁に対して青年が正面から意見を述べることで組合の力を実感した」「支部交渉ではベテラン中心だが、青年だけの交渉は主体的に動けて達成感が大きかった」などの声が寄せられました。
 今、青年には確かな追い風が吹いています。下級裁でのテレワーク本格検討も、電子レンジの全庁整備も、青年協が強く求めてきたものです。
 すぐに実現しない要求であっても、一つひとつ積み重ねることで職場を確実に良くしていけます。青年の力で、これからも改善の歩みを進めていきましょう。

 
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職場で気になっていることをざっくばらんに出し合って
第1回地連女性担当者会議
 

 11月16日に第1回地連女性担当者会議をオンラインで開催し、各地連の女性担当者と本部女性対策部員が参加して、今年度の女性のとりくみについて確認するとともに、翌週に行われる第3回人事局総務課長交渉にむけて、職場で現在気になっていること・困っていること、仕事上または知り合いから聞いた話で気になった事など、各地の職場状況をざっくばらんに出し合いました。

自己紹介を兼ねて「嫌だった職場」の話も

 最初に、女性対策部員でもある根本国公女性協副議長から、女性協の主なとりくみとして年3回人事院交渉を行っていること、直近11月の交渉の際は選択的夫婦別性や10月から制度が拡充された育児時間を重点としたこと、来年6月開催予定の国公女性交流集会についての話がありました。
 最初の自己紹介の際にはアイスブレイクを兼ねて「小さい頃なりたかった職業」と「今まで一番嫌だった職場はどこか」の2つをお題として話していきました。なりたかった職業は、花屋さん・パティシエ・教師などがあがり、そこからなぜ裁判所職員になったかに話が広がったほか、今現在の職場にパワハラをする職員がいて非常に困っているという発言もありました。

健康管理に関する情報は当局の責任で周知を

 職場状況でまず挙げられたのは、育休代替がなかなか確保されないため、欠員状態を残りの職員でカバーするしかなく負担感が増す一方、何とか乗り切ったら異動期に減員される職場もあるという厳しい実態でした。資格職種である書記官・調査官だけでなく事務官の代替も入りづらく、何度も採用試験を実施したり、合格者が決まっても内定辞退がでるなど、人事担当部署の業務量も増すことになっており、代替要員確保というよりは、根本的な定員管理や人員配置を見直すべきとの意見もありました。
 続いて、情報コミュニケーションツールであるM365導入後の職員への周知方法の問題点として、ある庁で女性がん検診の申し込みがポータル上にアップされたところ、繁忙な状況でつい確認が後回しになってしまい、結果的に申込み期限内に申し込むのを失念し、受検できなかった職員が複数名いたとの発言がありました。必要な情報は各自で取りにいくというのがM365導入後のスタンスですが、職員の健康管理は当局の責任であるという意味では、女性がん検診申し込みのような健康に関する重要な周知は、従前の個人宛のメールや紙回覧などによって丁寧に行うべきです。

中途採用や「意識調査」も話題に

 また、職員の中途採用の導入に関して、令和8年度以降、事情により中途退職した元職員を再雇用する枠組みができましたが、介護や育児などの家族的責任を負う度合いが男性に比べて大きくなりがちな女性職員が、この制度ができたことで退職のハードルが下がり、今までよりも安易に退職を選ぶことになりはしないかという危惧の声もありました。
 その他、参加者に速記官が多かったことから各庁の裁判員裁判への速記官の立会状況についてや、メンタル不全の職員が非常に増えてきていること、来年1月から全庁に導入される勤務時間管理システムについて、管理職からストレスチェックの受検は熱心に勧められるのに、「裁判所特定事業主行動計画に関する意識調査」はそれほどでもないこと、「超勤が30時間以上だと評価は上がりにくい」と言われたことなど、様々な課題について各地の職場実態を出し合うとともに交流を深めました。

 
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RoootS改修要望も踏まえ、一部機能を回収する
2025年秋季年末闘争期・第3回人事局総務課長交渉
 
 全司法本部は11月20日、秋季年末闘争におけるd松人事局総務課長との第3回交渉を実施しました。
 交渉には落合女性対策部長も出席し、健康管理・安全確保、デジタル化、民主的公務員制度、庁舎・機械設備及び執務環境、旅費・庁費、休暇・休業・次世代育成支援対策、ジェンダー平等・母性保護、社保・共済の課題で要求前進をめざしました。

長期病休者は240人うちメンタル不調は208人と回答
人事局総務課長交渉の様子

 2025年9月1日時点における90日以上の長期病休者数は「裁判所全体で240人、うち精神及び行動の障害による病休者は208人である」と明らかにしました。メンタルヘルスの不調を抱える職員が急増していることから、増加している原因を分析し、対策を立てるよう求めましたが、「各庁において適切に対応している」との姿勢を崩しませんでした。
 ストレスチェックの集団分析の単位の最低人数を10人から5人に見直したことについては、「今後、より精緻な分析を行い、職場環境の改善をはじめとする健康管理施策に役立てていく」と回答しました。
 カスタマーハラスメントへの対応について、「組織として毅然とした対応も求められること等の認識を広げていくことが重要」「今後も適切な対応が行われるよう、下級裁を指導していきたい」と回答しました。カスハラ対策に有効なナンバーディスプレイや録音装置付き電話機の整備を求めたことに対しては、「職場での安全確保のために有効と考えられる備品等については、各裁判所において、個別に、庁の実情を踏まえた整備の必要性が検討されている」と回答しました。

現在の職員貸与パソコンはスペック不足

 TreeeSについて、「令和8年3月までに完成する見込み」「令和9年度中に導入することをめざしたい」と回答するとともに、「全庁導入の前に一部の地域で先行導入することも検討中である」ことを明らかにしました。
 また、RoootSについて、操作性に優れた利用しやすいシステムとするよう求めたことに対して、「いただいた改修要望も踏まえ、一部機能の改修を予定している」と回答しました。
 mintsの改修を求めたことに対しては、「改正法の施行時に必須となる機能を実装することを最優先とし、より使い勝手の良いものへの改修については、必要性・実現可能性・優先順位・利用者への影響等を総合的に考慮し、可能な限度で対応していく」と回答しました。
 現在の職員貸与パソコンがデジタル化に耐えうる性能を持っていないと指摘したことに対して、「GSS端末の配布までの間ではあっても、特に端末に大きな負荷のかかる部署や職員があれば、その実情を踏まえた上で、何かできることはないか考えてみたい」と回答しました。また、GSS端末については「業務で支障なく使用できるものが提供されるものと認識している」と回答しました。

新たな枠組みによる「備品等整備」の運用を開始

 備品等の整備について、「裁判手続のデジタル化をはじめとした新たな予算需要等を適時適切に把握して的確に対応していくため(中略)現行の備品整備の運用である特別増額予算配分計画(いわゆる「特増」)を見直し、令和8年度から「備品等整備計画」という枠組みで運用を開始する」と回答するとともに、フレキシブルな備品の参考品目の策定等にむけて「各庁が実際に更新した備品の品目や単価等を把握する方法を検討している」と回答しました。
 両立支援制度を気兼ねなく利用できる職場環境の整備を求めたことに対して、「両立支援制度をより一層取得しやすい環境作りに努めていきたい」と回答しました。また、書記官・家裁調査官の育休代替要員について、「今後とも、育児休業期間中の業務が円滑に遂行されるよう、その手当に努めていきたい」と回答しました。
 共済組合に関わって、被統合庁の組合員の意見を聴取する機会を確保するよう求めたことに対し、令和7年度は「本部組合員を対象にウェブ会議の方法による座談会を実施した」「引き続き被統合庁の組合員の意見を聴取する機会を確保していきたい」旨聞いていると回答しました。

 
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【解説】『専門職』って何?
 

 事務官の処遇を考えるうえで、重要なポストが「専門職」です。わかっているようでわかっていない「裁判所の専門職発令」について、全司法の要求を軸に、これまでの経過をまとめてみました。

専門職は「スタッフポスト」

 公務職場では「局―課―係」といった部署が設置されており、それに対応して「局長―次長―課長―課長補佐―係長」といったポストが作られています。これをラインポストと呼びます。
 これに対し、ラインポストを補佐するか、特定の職務を担当させるために発令されるのがスタッフポストです。スタッフポストには審議官、参事官、企画官、専門官などのポストがありますが、専門職もそうしたスタッフポストの一つで、職務の級で言えば3級から5級までに対応するポストです。

裁判所における専門職設置の経過

全司法の要求に応えて

 裁判所の専門職が設置されてきた経過は次のとおりです。官職名は同じ「専門職」ですが、発令の考え方や処遇水準は大きく異なります。
 もともと裁判所の専門職はきわめて少なく、大きな庁の課長補佐と係長の間ぐらいのポストとして限定的に発令されていました。
 1990年代に入り、全司法が事務官の処遇改善を要求したのに応えて、最高裁は「専門職の活用」を打ち出しました(「参事官室提言」など)。
 事務官はポストにつかない限り4級(当時は6級)以上になれないことから、一定の職務経験を経た事務官に専門職を発令して4級にし、「退職までに全員(=どこの部署にいても)5級(当時は7級)」を実現しました。この時にできたのが係専門職、公判部(訟廷)専門職、支部専門職、独簡専門職です。

専門職の拡大と「新たな類型」

 職員の年齢構成に伴って、近年、改めて事務官の処遇改善が課題になりました。とりわけ、事務局などで司法行政の担い手として役割を果たしているにもかかわらず、係長ポストが少ないために4級になれない職員をどう処遇するかが、最高裁交渉で焦点となりました。
 最高裁は「組織見直し」を進めるのにあわせて処遇改善をすすめることを約束し、「専門性の付与と活用」という、これまでとは違う考え方で専門職ポストが整備されました。

(事務局の課の)専門職の拡大

 もともとの専門職と同様の考え方ですが、対象庁を広げて発令されました(2020年以降、全国で46ポストが増設)。5級ポストとして運用されています。

新たな類型の専門職

 「職務を通じて発揮する専門性に着目する」という理由づけで発令され、主に4級ポストとして運用されており、係長に準ずる処遇になっています。2025年4月には福島地裁、前橋地裁、神戸地裁で発令があり、このポストを拡大させることが、全司法の当面の重点要求となっています。

 
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『全司法新聞』はTUNAGを使った電子版に移行します
来年2月からを予定
 

 全司法では、7月の定期大会の結果を踏まえ、『全司法新聞』電子版化の前提となるプラットフォームとして10月から「TUNAG For Zenshiho」(全司法版ツナグ)を導入していますが、来年1月20日発行の『全司法新聞』をもって紙での印刷・発送を終了し、2月5日号から月2回、TUNAG に電子版とPDF を掲載する方式で組合員のみなさんにお読みいただくことを検討しています。
 これにより、『全司法新聞』に掲載する情報が発行と同時に全組合員の手元に届くことになります。あわせて、紙での配布がなくなることにより、支部・分会役員の事務負担が軽減されるとともに、印刷・発送費用が削減できます。財政面でのメリットもありますので、ぜひ、ご理解ください。
 つきましては、来年1月末まで(できる限り年内)にすべての組合員がTUNAG に登録いただきますよう、心よりお願いするものです。
 なお、組合員以外の購読者のみなさんには、別途ご案内を差し上げることにしています。

 
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