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全司法新聞
 
「賃金が上がらない国」にした政治からの転換をアピール
第95回メーデー
 
 物価上昇を上回る大幅賃上げが国民的な世論になり、労働組合の役割が重要になっているもとで、第95回メーデーが5月1日、全国230か所以上で開かれました。各地の集会では、ストライキを構えて粘り強くたたかう決意とともに、財界・大企業優先の政策で日本を「賃金が上がらない国」にした政治から労働者・国民の要求が実現できる政治に転換させることなどをアピールしました。

【中央メーデー・東京】
雨の中、1万2千人が参加

「労働基準法改悪、戦争国家づくり」を許さない
中央メーデーのステージ

 東京・代々木公園で開催された中央メーデー集会には、あいにくの雨にもかかわらず1万2000人(主催者発表)が参加し、全司法からも本部と在京支部から組合員やОBなどが参加しました。
 主催者を代表してあいさつした小畑雅子全労連議長は、今も交渉が続く24春闘の闘いの中でメーデーを迎えたと述べ、「全ての労働者の賃上げを求め、ストライキを構えて粘り強く闘い続ける全国の職場・地域の仲間に心からの敬意を表する」と激励しました。
 また、国が労働基準法の大幅な規制緩和を検討していることに触れて「労働時間や働き方の基準を『労使自治』の名でなし崩しにするたくらみをすすめている」と述べて「反撃の体制を整えていこう」と呼びかけました。あわせて、岸田首相が4月の日米首脳共同声明で自衛隊と米軍の一体化を打ち出したことに触れて「戦争国家づくりに対し、憲法にもとづいた平和構築を求めるとりくみを広げよう」と述べました。

「正しい運動に取り組んでいるみなさんが頼り」

 激励のあいさつで登壇した社会学者の本田由紀東京大学教授は、人々の暮らしがどんどん厳しくなってると述べて「根底には戦後長い期間、日本社会を牛耳ってきた自民党の政策運営のやり方や、べったりと癒着してきた財界の振舞いがあります」と指摘。「正しい運動に取り組んでいるみなさんが頼りであり、希望です。この歪みきった日本を正していく方向に力を貸していただきますようお願いします」と呼びかけました。
 集会後は、3コースに分かれてデモ行進し、物価高を上回る大幅賃上げや労働基準法改悪反対、被災者本位の復興、大軍拡・大増税反対などをアピールしました。
 国公労連の各労働組合は、定員削減に反対する要求を書いたプラカードを持って参加。あわせて「♯くらし守る公務員を増やそう」のハッシュタグをつけてXでポストしてアピールしました。全司法からは裁判所予算の拡充と人的・物的充実を訴えました。

【福岡】
会場で全司法大運動署名にとりくみ

今年も結集!(福岡支部)

 福岡市警固公園で開催されたメーデーには、全司法から20〜30代4人を含む計11人が参加し、労働者の祭典を満喫しました。
 メーデーアピールコンテストには、県国公チームとして出場。プラカードを使ったアピールを行い、なんと最優秀賞に選ばれました!
 さらに、全司法大運動にもとりくみました。「予算が少なくて、冷暖房すらまともに使えない。みなさんの協力が必要」と訴えながら会場を回り、137筆を集めることができました。
 最後には、日本3大都市(自称)の中心地「天神」をデモ行進し、賃上げ・ジェンダー平等・平和を主張しました。
 閉会後は、裁判所退職者の会や福岡法律関係労働組合と合流し、打ち上げをしました。ベテラン組合員が「老後は資本主義の呪縛から解放されて、生産のためではなく自分自身のために時間を使いたい」という高尚な話をしているのを聞きながら食べたフライドポテトが最高でした。

 
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武力で平和はつくれない 5・3憲法集会
 
「憲法守れ!」をプラカードでアピール
 

今日を起点に憲法を守る運動のうねりを大きく

 憲法施行から77年を迎えた5月3日、全国各地で憲法を守り、活かそうと集会やデモが行われました。
 東京・有明防災公園で開かれた2024憲法大集会には3万2000人(主催者発表)が参加し、「武力で平和はつくれない」「憲法いかす政治を」などとアピールしました。
 主催者を代表してあいさつした小田川義和さん(総がかり行動実行委員会共同代表)は、安保3文書の閣議決定により大軍拡が開始され、武器輸出を解禁して日米の軍需産業が共同で武器開発に踏み込もうとしていると指摘し、岸田政権による軍事費倍増、日米軍事一体化など、憲法を逸脱する暴走に対し「今日を起点に憲法を守る運動のうねりを大きくしよう」と訴えました。
 また、暮らし、ジェンダー平等、災害復興でも障害になっている自民党政治を終わらせるため、国民の力を寄せ合おうと呼びかけました。

憲法に守られてきた私たちが、今度は憲法を守る

 メインスピーチを行った伊藤真弁護士(伊藤塾塾長)は、「政府に戦争させないとした憲法に私たちは守られてきた。今度は私たちが憲法を守る役割、責任を果たさなければならない」と訴えました。
 同じくメインスピーチに立った猿田佐世弁護士(新外交イニシアティブ代表)は、軍事力をどんなに高めても、軍拡競争になって平和にはならず、ちょっとした誤解で大戦争になると指摘し、「外交で緊張を緩和することがなにより必要だ」と訴えました。
 連帯あいさつを行った長尾詩子さん(市民連合)は、「ジェンダー平等いますぐに」などを合言葉に、孤立、分断されている女性たちがつながり、政治を変えようと立ち上がっていることを紹介し、「ジェンダー平等の実現のために改憲させない。私たちの国を戦争する国にしない」と訴えました。
 政党では、立憲民主党、日本共産党、社民党、れいわ新選組の4党が参加し、それぞれ代表があいさつしたほか、沖縄の風からメッセージが寄せられました。
 集会の最後に行動提起を行った染裕之さん(戦争をさせない1000人委員会)は、岸田政権の暴走が止まらず、憲法を骨抜きにするような悪政が続いていると指摘し、「こうした悪政を許さず、基本的人権の尊重、戦争放棄の平和主義、国民主権という憲法の理念を守り、世界に広げるべく頑張ってまいりましょう」と呼びかけました。

 
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今年も原水爆禁止国民平和大行進がスタート
 
平和行進出発式・全司法の参加者

 5月6日、2024年原水爆禁止国民平和大行進が東京都江東区・夢の島公園、北海道・礼文島、徳島県鳴門市から出発しました。
 国民平和大行進は、1958年以来毎年、核兵器の廃絶をめざし、原水爆禁止世界大会が開かれる8月の広島・長崎に向け、全国すべての都道府県をつないで歩いていきます。

被爆国なのに禁止条約に署名・批准しない日本

 2017年、国連は核兵器禁止条約を採択、2021年1月に条約が発効しています。その後、署名は93か国、批准は70か国(今年1月15日現在)に達しており、核兵器廃絶は世界の大きな流れとなっています。しかしながら、広島・長崎・ビキニと3度にわたる被爆を経験した日本の政府は、条約の署名・批准に背を向けています。また、条約の締約国ではない35か国もオブザーバーとして参加している核兵器禁止条約締約国会議への参加すら行っていません。
 このような中で、今年の平和行進は、来年の被爆80年に向け、日本の核兵器禁止条約参加を求める世論と運動を広げるための重要なものとして位置付けられています。

600人でスタート、92歳で数十日歩く参加者も

 5月6日に行われた東京〜広島コースの出発集会と第1日目の行進には、被爆者を含む600人が結集しました。当日は空にかかる厚い雲が前日までの強い日差しを遮ってくれ、また、少し心配した雨に打たれることもなく、平和行進日和?となる中、東京地裁支部および甲府支部の組合員とともに参加し、4時間余りの道程を核兵器廃絶を訴えて行進しました。
 出発集会では、通し行進者の山口逸郎さんから「通し行進を10回経験し、92歳の今年も通し行進に挑戦する」とのあいさつもあり、90歳を超えて何十日も歩き続けることを決意されたことに驚き、私たちも歩かなければとの思いを強くしました。
 なお、毎年、出発集会の会場となっている「夢の島公園」には、「都立第五福竜丸展示館」があります。「第五福竜丸」は、今からちょうど70年前の1954年3月1日、太平洋マーシャル諸島のビキニ環礁でアメリカが行った水爆実験で被爆した日本のマグロ漁船です。原水爆による惨事が再び起こらないようにという願いを込めて、東京都が展示館を建設しました。機会があれば、見学してみてはいかがでしょうか。

 
 
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