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全司法新聞
 
2023年春闘・全司法のポイント
「集まる」をテーマに職場会、学習、
青年の組織を柱に国民春闘に結集
 

 労働組合や民主団体等をはじめとした幅広い国民が一致する要求にもとづいて運動を展開する「国民春闘」がはじまりました。2023年春闘では、急激な物価高騰が続くもとで、生活改善に必要な大幅賃上げが最大の課題であり、労働組合の真価が問われる春闘になります。全司法は「集まる」をテーマに@職場における対話活動(職場会)、A学習、B青年の組織化の3つのとりくみを柱に、国民春闘に結集します。
春闘要求をアピール(1/12経団連前)

「国民春闘」とはなにか。

 民間の労働組合は、毎年、春に賃上げをはじめとした労働条件の改善を求めて使用者と団体交渉を行います。日本では、労働組合が企業別に組織されているため、企業内での労使交渉だけで労働条件の改善を勝ち取ることは容易ではありません。そのため、多くの労働組合が統一した要求を掲げ、共同した運動を展開して要求実現をめざしています。また、一致する要求で民主団体等をはじめとした幅広い国民と団結し、国民的な運動を展開することは、労働組合の社会的影響力を高めることにつながります。
 国民的な要求としては、約3年にも及ぶコロナ禍のもとで、問題点等が浮き彫りとなった新自由主義政策からの転換をはかり、公共を取り戻すことや、急激な物価高騰を受けた生活必需品の値上がりが繰り返されるもとで、実質賃金の引き上げにつながる大幅賃上げといった課題に加え、軍備拡張や防衛費増額といった安全保障に関わる事項も重要な課題になります。とりわけ、防衛費の増額に関しては、どのようにして予算を確保するのかが大きな問題であり、労働組合として、職場諸要求の実現に必要な裁判所予算が十分に確保されるのかという視点でその必要性を考える必要があります。こうした国民的な課題と公務職場の要求を一体のものとして、地域で行われる様々な運動に組合員が積極的に参加することが求められます。
 2023年春闘方針(案)では、「集まる」をテーマに@職場における対話活動(職場会)、A学習、B青年の組織化の3つのとりくみを柱に、コロナ禍以前の活動を取り戻し、組合員が集まり、話し合う場を積極的に作ることを提起しています。あわせて、全司法の最重点課題である組織強化・拡大にむけて、組合員拡大強化月間のとりくみを積極的にすすめ、支部役員等だけでなく、職場からも組合員拡大のとりくみに協力することを呼びかけたいと思います。

「職場における対話活動」(職場会)をすすめよう

 「職場における対話活動」(職場会)のとりくみは、新たな組織方針で組織を挙げてとりくむべき重点課題として位置付けているものです。「集まる」ことは労働組合の原点であり、職場会等を通じて「集まる」ことは組合員同士の結びつきやつながりを強めることにつながります。また、全司法の最重点課題である組織強化・拡大にむけた職場段階のとりくみとしても大変有効なものです。
 2023年春闘方針(案)では、第83回中央委員会後、2月6日(月)の週を中心に、3月9日(木)までの間に全ての職場で職場会を実施することを提起していますので、所属する職場で開催される職場会への参加をお願いします。
 なお、この時期の職場会は、春闘情勢について学習する機会とすることや職場の組合員同士の結びつきを強めることを主な目的に、2022年秋季年末闘争の到達点の確認や各職場での問題点、組合員の意見や要望を出し合う機会とします。

「学習」し、地域に足を踏み出そう

 冒頭で述べたように、国民春闘は、民主団体等をはじめとした幅広い国民と共同して運動を展開することが重要です。そのためには、裁判所をめぐる情勢はもちろん、国家公務員の賃金・労働条件決定の仕組みや社会・経済状況等について学習し、地域に足を踏み出すきっかけを作る必要があります。
 裁判所職員の賃金・労働条件は、そのほとんどが裁判所職員臨時措置法によって国家公務員の賃金・労働条件を準用していますが、国家公務員の賃金・労働条件は法令等によって定められ、例年夏に出される人事院勧告等によって必要な改定が行われます(改善だけでなく、改悪となる場合もあります)。
 人事院は、民間準拠を基本に勧告等を行うため、国家公務員の賃金・労働条件は、春闘における民間の労働組合の運動によって決まると言っても過言ではありません。公務の労働組合が国民春闘に参加し、民間の労働組合や民主団体等の活動を支援する意義はここにあり、春闘期における民間の労働組合の運動が私たちの労働条件に直結することを意識して春闘の運動に結集することが求められます。
 2023年春闘における具体的な活動として、ブロック・県・地域国公が主催する「春闘討論集会」や全労連の「全国最低賃金アクションプラン2024」に基づくとりくみ、各地で開催される「地域総行動」や県国公等の呼びかけにより開催される地域の集会・行事などがあります。学習を深めて要求と活動に確信を持ち、「ひとり一行動」を合言葉に、春闘のとりくみへの結集を呼びかけます。
 なお、地域の集会・行動に参加する際は、「全司法大運動」(裁判所の人的・物的充実を求める請願署名)への賛同を呼びかけるなど、全司法大運動と結合させたとりくみをお願いします。

「青年の組織化」のとりくみを一歩すすめよう

 2022年秋季年末闘争で提起した「青年の組織化」のとりくみを継続・発展させることを提起しています。具体的には、支部等の役員(親機関)と青年が話し合う機会を作り、「対話」を通じて青年の意見・要望を聴取し、新採用職員の加入拡大をはじめとした組合員拡大のとりくみに青年の意見等を取り入れます。
 また、「青年の組織化」のとりくみを通して組織した青年グループに、4月期新採用職員を対象としたガイダンス等のとりくみへの協力(参加)を依頼し、4月期新採用職員の早期全員加入にむけた計画の具体化をはかります。

組合員拡大強化月間のとりくみ

 全司法は、退職・採用・異動が集中するこの時期を1年のうちで「組織の維持・発展にとって最も重要な時期」として、2月1日から5月31日を年に一度の組合員拡大強化月間に設定しています。組合員拡大強化月間では、4月期の異動対策や4月期新採用職員の早期全員加入にむけたとりくみ、再任用者や総研入所・修了生に対する働きかけなどを強化し、全ての機関で組合員拡大に集中的にとりくむことを提起します。
 組合員拡大のとりくみには、職場の組合員の協力が欠かせません。組合員同士が集まり、「対話」を通じて組合員同士の結びつきやつながりを強めながら、組合員一丸となって組織の強化・拡大をすすめていきましょう。

春闘期に改めて見てほしい!

「労働者が賃金を要求するということ」

(全労連事務局長・黒澤幸一さん)
第27回全司法中央労働学校・講演ダイジェスト
>>https://www.youtube.com/watch?v=3Zr0LXtaxvs

 
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生活実態「苦しい」が8.4ポイントも増加
2023年要求組織アンケート
 

職場状況「仕事が忙しくなっている」の回答が引き続き最多

 今年度も「国公労連2023年要求組織アンケート」にとりくみました。
 生活実感では、「かなり苦しい」「やや苦しい」との回答が47・0%と、昨年比で8・4ポイントも増加しています。他方、「ややゆとりがある」「かなりゆとりがある」との回答は9・1%に過ぎず、昨年よりもさらに2・6ポイント減少しています。また、賃上げの要求傾向値は加重平均で2万1748円となっており、昨年比で3697円上昇しています。これらのアンケート結果は、長年にわたり賃金改善が図られていないことに加え、昨年春以降の物価高騰による生活悪化が反映したものと思われます。
 最近の職場状況で気になるもの(2つ選択)については、「仕事が忙しくなっている」46・6%、「メンタル疾患などの長期病休者が増えている」39・6%、「職場の仲間とのコミュニケーションが不足している」26・6%と昨年と同様の順となっています。このうち、長期病休者の増加を指摘する回答が昨年比11・7ポイントも増加しており、メンタル不調をはじめとした病休者が増加している職場実態を反映したものとなっています。

非常勤職員
休暇制度拡充と「3年公募要件」見直しなどの雇用の安定に回答が集中

 非常勤職員を対象とした「非正規で働く仲間の要求アンケート」にもとりくみました。
 生活実感では、「かなり苦しい」「やや苦しい」との回答は59・1%と、常勤職員より12・1ポイント高く、低賃金に置かれている実態が反映したものと思われます。
 賃上げ(時間給)要求額は、100円(27・3%)、200円(22・7%)の順に多く、要求傾向値は加重平均で179円となっています。
 政府・人事院に対する要求(2つ選択)では、「無給となっている休暇の有給化をはじめとした休暇の充実」と「『3年公募要件』見直しなど、雇用の安定をはかる制度整備」がともに43・5%と最も多くなっています。

要求実現にむけて職場・地域でのとりくみに結集を

 2つのアンケート結果もふまえ、春闘期における要求の実現をめざし、職場・地域でのとりくみに全力をあげることが重要です。

 
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【呼びかけ】 組合員拡大強化月間に向けて準備しよう!
 

まずは「できるだけ早く計画を立てる」こと

 全司法は、退職・採用・異動が集中する4月を挟む時期を1年のうちで組織の維持・発展に最も重要な時期とし「組合員拡大強化月間」とし、組合員拡大に集中的にとりくむとしています。今年も2月1日〜5月31日を「月間」に設定していますので、全力でとりくんでいきましょう。
 組合員拡大のとりくみをすすめるにあたって大切なことは、きちんと計画を立てることです。「毎年のことだから…」と適当に済ませてはいけません。この時期は新採用職員だけでなく、総研修了・入所生、異動に伴う転出・転入者、再任用者など、とりくまなければならない対象が数多くいます。しっかりと計画をたて、確実に実施していくことが重要です。執行部は秋の発足時に作成した「拡大目標およびスケジュール」をすみやかにアップデートして、いつ、どこで、どんなことをやるのかを明確にしておきましょう。

「職場会」「青年との対話」の2つが準備のポイント

 組織強化・拡大に重要なことは、一部の人だけのとりくみにしないことです。執行部はアップデートした計画に従って、職場で一緒に「組合員を増やす」ことを呼び掛けましょう。
 組合員のみなさんには、一人ひとりが少しずつでもできる形で「組合員を増やす」ことに協力していただくようお願いします。全司法本部が2月を中心に提起している職場会では、全司法が職場で果たしている役割を改めて共有していただき、働きやすい職場を作り、守っていくために全司法を強く大きくしていく必要性を話し合ってください。
 また、本部は青年部の活性化とともに、青年部がない支部での「青年のチーム」作りを提案しています。2〜3月期に青年との対話やチーム作りをすすめ、青年の意見を踏まえた活動の強化を図るとともに、4月期新採用職員に対する呼びかけを青年と一緒にできるようにしてください。

 
 
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