要求前進に向け、全司法の姿を職場に示そう
秋季年末闘争では、来年4月の人員配置、異動、昇任・昇格等の発令など、職場の切実な要求を実現に結びつけるため、全ての機関が職場に根ざしたとりくみを行うことが不可欠です。
とりわけ今年の秋季年末闘争は、自主的・自立的な支部活動の確立をめざす「新たな組織方針」のもと、各支部における創意工夫した独自の行動展開と職場会活動を軸とした対話活動を更に発展させることが重要となります。秋季年末闘争方針では、11月末までに全ての職場で職場会を開催するとともに、全ての支部で独自要求書を確立し、12月初旬までに交渉を配置するとともに、支部の独自行動を背景にしながら要求前進をめざすことを提起しています。これら組合員が参加するとりくみを展開することで、要求実現に向けた全司法の姿を職場に示し、組織強化拡大に結び付けることが重要です。
本部では、最高裁交渉や職種(事務官、調査官、書記官、速記官)上京団交渉を行い、2019年度裁判所予算案の確定期に向けたとりくみを強化します。
憲法改悪の阻止 国民本位の政治を
憲法改悪に執念を燃やす安倍首相は、秋の臨時国会に憲法改正案を提出し、改憲発議をめざす考えを示しており、憲法をめぐるたたかいは正念場を迎えます。予算の面でも、防衛省が過去最大となる5兆3000億円を概算要求で計上するなど、軍事体制の強化と「戦争する国づくり」を更に加速させています。 安倍9条改憲を許さない3000万人署名のとりくみ完遂をはじめ、国民・市民と共同したたたかいを更に発展させ、大企業優遇・アメリカ追随の政治から国民本位の政治に転換させるとりくみが求められています。
各職場の増員、新たな定員合理化計画の阻止に向けて
裁判所における来年度概算要求では、定員振替を含み、裁判官40人、書記官24人、事務官33人の増員を要求していますが、昨年度を下回る増員数であるとともに、家裁調査官の増員要求を行わず、極めて不十分かつ不満な内容となっています。秋季年末闘争においては、増員の満額査定を求めるとともに、地方・小規模庁におけるこれ以上の減員を許さず、各職場の増員要求実現に向けてとりくみを強化していく必要があります。
最高裁が大幅増員に踏み出さない根底には、政府の定員合理化計画があります。2020年度以降の新たな定員合理化計画策定を阻止するため、国公労連が提起する国公増員請願署名を全司法大運動と「車の両輪」に位置付けてとりくみます。
諸要求期の到達点の具体化・最高裁回答の浸透を
職場では適正化やコンプライアンスが過度に強調され、事務処理が硬直化・煩雑化し、事務量も増加しています。また長時間労働がなおも蔓延し、事務の簡素化・効率化やサービス残業の根絶は重要な課題となっています。秋季年末闘争では、サービス残業やパワハラの根絶、全司法が提案する事務の簡素化・効率化の具体化、健康管理・ストレスチェックの課題など、諸要求貫徹闘争期における到達点を更に具体化させ、最高裁回答を職場に根付かせていくことが必要です。
本部交渉と各地連・支部の交渉を相関的に積み上げ、要求の実現に結び付けるよう、最高裁・各庁当局への追及を更に強化します。
事務官処遇の改善、調査官の超勤実態の把握などを強化
この他、各職種の重点課題について、上京団交渉で職場実態を最高裁に訴え、書記官事務の簡素化・効率化、4級・5級昇格をはじめとする事務官処遇の改善、電子速記タイプライターの官支給に伴う運用面への意見反映、家裁調査官育成新施策の運用見直しなど、重点要求の前進に向けてとりくみを強化します。特に調査官の課題では、繁忙実態を更に明らかにするため、超勤実態調査にとりくむとともに、13期の異動結果アンケートにとりくみます。
全組合員が「担い手」職場全体で組織強化拡大を
10月に入り、新たに新採用職員を職場に迎えました。新採用職員の全員加入を引き続き最重点課題として追求し、4月以降の新採用職員や未加入者の加入拡大も含め、組織拡大に全力を尽くしましょう。また、職場会の構成を機関体制の整備の一つと位置付けるとともに、通年的な組織のとりくみを計画する「拡大目標とスケジュール」を策定し、着実に実践していくことが重要です。
組織強化拡大は機関役員だけではなく、全ての組合員が「担い手」となり、職場全体で全司法の風を吹かせることが大切です。支部が提起する独自行動に組合員一人ひとりが協力し、新採用職員や身近な未加入者に声をかけるなど、組織強化拡大のとりくみを職場から作り上げていくよう、強く呼びかけます。
|