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全司法新聞
 
2018年、新年おめでとうございます
「力をあわせる」年にしよう 結びつきを「力」に変えて

 「一人ひとりの力は小さいから、みんなで力をあわせよう」、それが労働組合の「団結」。
 私たちの職場の中でも、社会の流れを見ていても、「力をあわせる」ことが改めて必要になっています。
 これまでバラバラにされてきて、だからこそ上手くいかなかった様々なことを、今、反転させるそのために、人と人とが結びつくことが必要です。
 仲間になろう、一緒にやろう、「力をあわせる」年にしましょう。
 結びつきを「力」に変えて!

 
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みんなで力をあわせて、自主的・自立的な活動を
 全司法労働組合中央執行委員長 中矢正晴
 

 年が改まると、新たな気持ちで「今年の目標を立てよう」と考える人も少なくないと思いますが、みなさんの今年の目標はなんでしょうか?
 昨年7月の第74回定期大会で、私たちは「支部の自主的・自立的なとりくみを全司法の運動の中心に据える」ことを新たな組織方針として確立しました。大会からちょうど半年経ちますが、みなさんが所属している支部、職場ではどうでしょうか?
 2018年が始まるにあたって、全司法としては、改めて「自主的・自立的なとりくみ」とりわけ「職場での対話活動」に本格的にとりくみ、定着させることを今年の目標にしたいと思います。
 そして、この方針を「ホンモノ」にするためには、役員だけではなく、職場にいる組合員のみなさん一人ひとりに、自主的・自立的に活動に関わっていただくことが必要不可欠です。
 仕事のこと、労働条件のこと、職場生活のこと、労働組合の運営のことなど様々な話を、「全司法の活動として」職場であつまって語り合い、そのことを役員に伝えていただき、みんなで一緒に支部の活動を作っていく。その結果をみんなに見てもらうことで、活動を魅力的なものにし、組合員を増やしていく…、そうした活動のサイクルを全国で作っていきましょう。
 そのためにも、ぜひ、みなさんの今年の目標の中に、全司法の活動を加えていただくことをお願いしたいと思います。私たちは職場の要求課題で当局に対して「職場の意見を聞け」と主張します。また、国民生活や平和などの課題では「安倍暴走政治STOP!」をスローガンにしています。これらは、いずれも民主主義を大切にすることを求めているという点で共通しています。
 情勢を見ると、今年は、ますます民主主義がキーワードになりそうです。そうであればこそ、全司法の日常活動の中にも民主主義を根付かせていきたいと思いますし、そのためには、役員まかせではなく、組合員一人ひとりが主人公として労働組合に関わり、役員はそれを誠実にサポートするという活動スタイルが重要なのではないかと思っています。
 ぜひ、みんなで力をあわせて前進していきましょう。

 
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経済成長を背景に司法改革をめざすベトナムを訪ねて 中矢委員長・ベトナム最高裁訪問記
 
ベトナム最高人民裁労組のホームページ
 
最高裁労組との意見交換
 
法廷の説明を受ける訪問団
 
裁判官17人で構成する裁判

 11月20日〜25日、全司法本部の中矢委員長は、国公労連のベトナム訪問団に参加しました。国公労連は2012年からベトナムの公務員労働組合であるVPSU(ベトナム公共サービス労働組合)との交流を続けており、今回が3度目の訪問となります。

ドイモイ(刷新)の経済成長の最中に

 国公労連からベトナムに行ったメンバー4人が、ハノイの街で最初に驚いたのが、道路を走るオートバイの数でした。とりわけ、朝夕のラッシュ時になると、中心部の大通りは圧倒的な数のバイクで埋め尽くされ、それが自動車の隙間を縫うようにして走っていきます。見ると、夫婦に子ども2人を含めた家族四人が一台のバイクに乗って走っていく姿も…。
 バスは走っているものの、電車などの公共交通機関が市内を走っていないため、バイクが最も一般的な市民の足になっているのです。ここ数年で自動車の台数が増えてきたと聞きましたが、まだまだバイクが主流のようです。
 ホテルやレストランはWi―Fiの整備がされている所が多く、みんなスマホを持っていますが、一方で、大通りから一歩入ると、どこか懐かしい、日本で言えば昭和二、三十年代頃の暮らしがある様子でした。1975年にベトナム戦争が終わり、1980年代後半から市場経済を採り入れたドイモイ(刷新)の経済政策をとっているベトナムは、日本を含めた外国企業の進出や、国内の企業グループの育成なども含めて、経済成長の最中にあります。

2020年が司法改革の目標年

 国公労連は6年間にわたって、ベトナムの公務員労働組合との交流を続けていますが、今回は、訪問先に最高人民裁判所が含まれたことから、全司法にお声がかかり、私(中矢)が参加することになりました。
 少しは予習をしていこうと思って調べたところ、法務省のHPに「市場経済への移行は、それを支えるための新たな法制度を整備しなければなりませんでした。そこで、ベトナムは、我が国に対し、市場経済化に向けた法整備支援の要請を行い…」等の記載がありました。2020年がベトナムの法・司法改革の目標年になっているそうです。
 ちなみに、ベトナムは旧ソ連と同様のいわゆる「社会主義体制」の政治機構で、三権分立にはなっておらず、国会の下に首相を長とする行政府、人民最高裁と最高検察院の司法機関が、並列的に置かれています。

最高裁の裁判官を含む全員が組合員

 最高人民裁判所の訪問は三日目の22日でした。ハノイの中心部にあるフランス統治時代に建てられた風格のある建物で、黄色っぽい塗装は南欧を思わせます。
 「今日は、長官も委員長も所要がありますので、私が代理としてお話しをさせていただきます」と言って私たちの対応をしていただいたチャムさんは、17人いる最高裁判所判事の一人で、労働組合の役員だと言うことでした。現在の委員長は二人の最高裁副長官のうちのお一人がつとめているとのお話でした。
 ベトナムでは、地方の裁判所は各地方の労働組合に属しており、最高裁判所の労働組合は、日本で言えば最高裁と高裁を対象とし、全国にある14の部署ごとに組織されているとの説明がありました。説明ぶりからすると、連合体組織のような印象を受けました。所長(長官)以下、裁判官を含めた全ての職員が組合員です。
 全司法は裁判官を対象としておらず、日本には裁判官の労働組合はないと説明すると、「裁判官が賃金などで不満があったら、どうするのですか?」との質問がありました。日本の公務員や裁判官の賃金決定の仕組みを説明するとともに、「かつて裁判官が自主的な団体を作ることを当局が良く思わなかったこともあり、今はそうした団体を作ろうという動きは見られません」と述べると、チャムさんは「裁判官こそ、労働組合の助けが必要だと思うのですが…」と感想を述べられました。

職業と生活のバランス 裁判官への圧力が課題

 続いて、ベトナム最高裁労組の活動内容をお聞きした後、全司法が裁判所の人的・物的充実を要求していることや、家庭裁判所の充実が課題になっていることを紹介し、ベトナムの裁判所の課題などをお聞きしました。
 ベトナムでは事件数が増えていて、一人の判事の持ち事件数が6件と決められているところ、一人18件ぐらいになっているとのことでした。国全体では公務員の削減が進められているところ、最高裁の職員は当面2018年までは減少させないことになっているそうです。
 また、女性が増えているもとで、職業と生活のバランスが課題になっているとのことで、日本の裁判所の女性比率や出産や育児の際の制度について、質問を受けました。意見交換に参加された方もほどんどが女性でしたが、女性の増加とワークライフバランスでは日本の裁判所と似たような課題があるようです。ただし、残業は全くないそうで、「日本では、どうして残業があるのですか?」と質問されて、一瞬、答えに困りました。
 また、私が家裁の話をしたのを受けて、2016〜17年の事件のうち離婚事件が4割を占めているとの紹介がありました。離婚は若者と30〜40歳代に多く、お金持ちの人に多いことから、経済的な問題とは関係ないとの分析でした。ベトナムでも家庭に関する事件を担当する裁判所を増やして欲しいとの要求はあるとのことで、この点でも共通の課題があるようです。
 日本との大きな違いを感じたのは、ベトナムの裁判官が常に事件関係者からの圧力(脅迫、威迫など)に晒されているという点です。とりわけ、女性裁判官が増えるもとで、深刻な課題になっている様子が窺えました。

法廷の席も「新しい法律の考え方」で

 意見交換の後、法廷を見学させていただきました。日本で言えば、最高裁判所の大法廷にあたる法廷で、17人の裁判官全員の椅子が法壇に並びます。日本でも裁判官5人ずつで三つの小法廷を構成していますが、ベトナムでも通常は5人の裁判官で審理し、重要な事件に限って17人全員で審理するそうです。
 「最近改正された、新しい法律の考え方に従って作りました」と言って示されたのが、法壇に向き合う位置に置かれた検事席です。法壇に向かって左にある被告席と横並びになっていました。これまで戦前の日本の刑事裁判と同じように、検事も裁判官と同じように法壇に並んでいたのを、最近の法改正に従って変更したそうで、対審構造をとるようになったということのようです。
 つい気になってしまう書記官席は日本と同じく法壇の前、以前は法壇に向き合う形で、今の検事の席に座っていたそうです。
 経済成長を背景に、旧ソ連法をモデルにして制定された法律が改正され、近代市民法の中で確立した大陸法や英米法に倣って、今まさに急ピッチで法律の整備がすすめられている様子を、そんなところでも感じることができました。(中矢正晴)

国外にいるベトナム人の権利擁護が重要課題

国公労連との懇談を掲載したVPSUのHP
 今回の訪問は5泊6日の日程の中で、首都ハノイにあるVPSUとVGCL(労働総同盟、ナショナルセンター)、最高人民裁判所労働組合をそれぞれ訪問して意見交換し、最後は、世界遺産に認定されたハロン湾があるクアンニン省に移動して、現地の労働組合と懇談するスケジュールでした。
 訪問のメインとなるVPSUとの意見交換では相互の活動を報告しあいましたが、約10万人が日本に来ている外国人技能実習生など国外にいるベトナム人の権利をどう守るかが労働組合の大きな課題になっているとの話があり、協力・支援を求められました。
 ベトナムでは労働組合の役割が憲法に明記されており、社会的に大きな役割を果たす組織だと位置づけられています。お聞きした話の中でも、労働者の権利擁護のために法律作成に関与したり、政府等に勧告するという話が出てきたり、組合費の使用者負担分や政府の助成金があるなど、国の体制が基本的に違っていることもあって、日本の労働組合とはかなりイメージが異なる組織になっています。

 
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全国青年友好祭典 2018年8月25〜26日 愛知県蒲郡市で開催!
 

 青年協は、8月25日(土)〜26日(日)の2日間、愛知県蒲郡市において、全国青年友好祭典を開催します。全国からたくさんの青年が集まれるよう、企画を検討中です!
 今回の全国青年友好祭典は、青年協結成後に開催されたものとしては4回目になります。過去3回の友好祭典を写真で振り返ってみましょう!

2006年

大阪府大阪市

 1988年を最後に中断していた全国友好祭典を18年ぶりに開催。全国から161名が参加しました。「出会いひろがる思いつながる」をサブタイトルに、体育祭、ウォークラリー等を行いました。現地実行委員の奮闘もあって、大成功の友好祭典となりました。

えびすさん前 30人31脚

2010年

新潟県湯沢町

 チーム対抗大運動会、BBQで大いに交流を深め、楽しみました。
 なお、現議長が加入後初めて参加した労働組合のイベントでした。参加者206名が体育館で一堂に会したとき、「全国にはこんなに若い人がいるんだな」と驚いたことを覚えています。

アルプの里で仲良くミニゴルフ 一致団結30人31脚

2014年

岡山県倉敷市

 現地岡山支部青年部長の選手宣誓に始まり、大運動会、レクを交えた大交流会、街並みの美しい倉敷美観地区散策などを行いました。
 祭典の最後には、うちわを持って「友」の人文字を作りました。

優勝チームのみなさん 炎天下の中、みんなで作った人文字「友」

全国青年友好祭典2018にも、たくさんの青年のみなさんの参加を待っています!

 
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どんなことがあったの? 「戌年」の全司法
 

 「戌」は春に備えて冬を越す植物のイメージで、「守る」という意味があるそうです。厳しい時にこそ、職場に根ざした地道なとりくみが大事ですね。しっかり、春に備えましょう。

1958年

 「職場闘争」の方針のもと、裁判書返上闘争など全国で運動が広がる中、当局が佐藤委員長をはじめ本部、秋田、浦和で13人の免職を含む懲戒処分を発令。第14回大会で、これとたたかう方針を確立。

1970年

 司法反動化を背景に鹿児島で全司法の組織破壊攻撃を続けていた飯守所長に反撃する全国的な運動を展開。その右翼的な言動もあいまって、12月に飯守所長は解任。
 第10回司研集会で「車の両輪」としての司研活動の重要性を確認。

1982年

 第二臨調による「行政改革」の動き等もふまえ、最高裁に対して民主的な職員制度確立要求を対置してとりくむ立場から討議資料・パンフレットなどを連続して作成。
 諸要求期の事務総長交渉に初めて非常任中執が参加。要求前進を引き出す。結成35周年。

1994年

 年金改悪法案(65歳支給など)に反対するとりくみを強化。職場の要求では、昇格改善などの要求が大きくすすみ、「付加時間」撤廃で書記官の労働時間短縮を勝ち取る。
 全国8つのブロックで国公青年交流集会(エキサイトV)を開催。

2006年

 公務員バッシングの中で休息・休憩時間の「見直し」が強行され、人事評価制度導入に向けた職場での「検証」が始まる。
 法テラス、労働審判など司法制度改革による新制度がスタート。5月に18年ぶりの全司法青年友好祭典(大阪)を開催。

2018年

 職場からの自主的・自立的なとりくみが定着する年に!
 また、8月には青年友好祭典を開催します。次世代の担い手を育てましょう。

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第5回 全司法イラスト・コンテスト結果発表
 
 2014年以来「全司法新聞」新年号の企画として実施してきたコンテスト。今年は、少しリニューアルしました。応募いただいた作品は、様々な運動のシーンで全国の組合員に見ていただきたいと思っています。
 引き続き、みんなで応募できるコンテストに成長させていきたいと思いますので、来年はぜひ、みなさんもご応募ください。

最優秀賞
高知支部 小島 梓さん


優秀賞
最高裁支部 Aさん福岡支部 Kさん
大津支部 かたつむりさん福岡支部 YTさん


特別賞 高知支部
浦 佳奈さん 井上 寛子さん 北岡 聖子さん

 ※それぞれのイラストをクリックすると、画像データが見られます。
 
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