おいでやす全司法
プライバシーポリシー  
CONTENTS 全司法紹介 司法制度改革 少年法関連 全司法大運動 全司法新聞 声明・決議・資料 リンク サイトマップ
  トップページ > 全司法新聞 > 2014年4月 > 2193号
 
 
全司法新聞
 
要求実現にむけてスタートダッシュ−ひとり一人が要求実現の担い手になろう− 阿部書記長インタビュー
 
 ゴールデンウィークが明けると、職場諸要求貫徹闘争が始まります。私たちの要求は国の予算によって大きく左右されますが、この時期のとりくみは、人員や昇格、庁舎設備など、最高裁の次年度(平成27年度)予算にむけた出発点となる重要なとりくみです。全司法の運動の要を担う阿部書記長に、今年の課題や意気込みなどについてお聞きしました。

要求


人員配置・事務の見直し・超勤縮減、一体で前進を目指す


諸要求期の方針を語る阿部書記長

―― 基本的な質問ですが、「諸要求貫徹闘争」って何ですか?

 「諸要求貫徹闘争」は、4月期の人員配置や昇格発令などの結果をふまえ、その到達点と総括のもと、各職場の要求を支部から地連、本部へとビルドアップし、次年度予算の概算要求や当該年度の具体的な執行計画に反映させるとりくみです。裁判所当局は、6月に全国長官所長会同を開催し、次年度予算の概算要求方針や当該年度予算の執行計画等の策定を開始します。全司法はこの時期を、当局の策定する次年度予算の概算要求方針に私たちの要求を最大限反映させる(盛り込ませる)とりくみのスタート地点として重視し、全国一丸となった統一行動を展開しています。
 また、「職場総点検・要求組織運動」を通じて職場の要求を掘り起こし、分会・支部・地連が主役となる秋季年末闘争の交渉等のとりくみに向けた準備を同時にすすめることも重視しています。

―― 今年は、どういうことが課題になっているんでしょうか?

 事件部・事務局とも職場が非常に繁忙となっている中で、業務量に見合った人員の確保が早急に求められます。また、必要な人員の確保を求めていくこととあわせて、増員が年々困難となる情勢の中で、ただ漠然と「忙しいから増員を」と訴えるだけでは追及としては不十分です。具体的な職場をピンポイントで挙げ、詳細な職場実態や事務処理の改善策を訴えながら必要な手当を求めていくことが重要です。
 なお、事件増などにより特に繁忙となっている家事事件担当部署に対しては、昨年度に引き続きこの4月にも、地裁からのシフトを含め一定の人的手当がなされました。適切な事務処理に対応できる態勢が確保されているのか検証するとともに、増員効果を最大限引き出すため、事務処理の改善のあり方についても検討し、当局と意見交換していく必要があります。あわせて、人が抜かれた職場についても、無理のない事務処理を行えているか注視していく必要があります。
 限られた人員で事務処理を遂行する中で、職員の健康保持や家庭生活と仕事の両立、休暇取得を保障する観点から、超過勤務の大幅縮減を求めていくことも重要な課題となっています。そのためには、現場の掛け声だけに終わらせない具体的な超勤縮減策を求めていくことが重要ですし、必要に応じ事務処理の簡素化・効率化の方向での見直しもすすめていく必要があります。
 裁判所における新たな人事評価制度について、全司法が昨年度実施したアンケートでは、制度理解が評価者・被評価者ともに依然として不十分な実態が浮き彫りとなりました。また、「人材育成の観点が欠落している」「目標管理的な手法を取っている制度ではないことへの誤解がある管理職の存在」などの意見が寄せられていることから、こうした職場の意見や問題点を、今後の運用に最大限反映させるとりくみを強化することが大切です。
 その他にも、IT情報システム化や庁舎・機械設備、宿舎、昇格など切実な課題が山積していますが、職場の要求・意見を丁寧に拾い上げながら対応当局に対する上申闘争を強化するとともに、秋季年末闘争の各級機関の主体的なとりくみへ着実に引き継いでいく必要があります。

運動


厳しい情勢だからこそ多くの仲間の結集を

―― 国の予算は厳しいと言われていますが、その中での交渉になりますね

 国の深刻な財政事情と今年度まで続いた「5年間で10%以上を合理化」するとの政府の定員削減計画により、裁判所においても人員確保を巡る情勢は非常に厳しいものとなっています。昨年11月には「新たな定員合理化計画」を策定することが閣議決定されていることから、現下の厳しい情勢は今後も続くことが予想されます。
 また昇格に関しても、財政規律の確保が厳しく求められてきており、これまでの到達点が維持できない危険性も十分に想定されます。
 こうした厳しい状況のもと、私たちの要求を後押しする大きな力として「全司法大運動」が挙げられます。昨年は、一昨年に引き続き衆参両院での請願採択を勝ち取りましたが、この成果が今年度の定員査定において、行政機関全体で1203名もの純減が強行される中、裁判所においては何とか4名のマイナスにとどめたと言うことができるのではないでしょうか。今年度の「全司法大運動」も終盤に入っていますが、このとりくみの強化が職場を良くすることにつながり、「国民のための裁判所」実現への近道でもあることに確信をもって、最後の追い上げに全力をあげることが求められます。

―― 7月11日に「プレート行動を配置」とありますが、これはどういう意味があるんですか?

 「プレート行動」は、「要求の前進をめざし、当局から最大限の交渉回答を引き出す」ことを目的に配置する戦術です。国家公務員に争議権が制約されているもと、全司法にとって「プレート行動」は最大の戦術と言えます。当局としても、勤務時間中の「プレート行動」は避けたいため、要求前進に向けた最大限の努力姿勢や交渉回答を引き出す効果が期待できます。
 7月11日の「全国統一プレート行動」は、国の深刻な財政事情から公務関連予算の確保が年々厳しくなる中、人員や昇格等をはじめとした全国統一要求の前進に向け、最高裁当局の最大限の努力姿勢を引き出すために配置しているものです。諸要求貫徹闘争では、3回の給与課長交渉、三局一課交渉(総務局・人事局・経理局・情報政策課)、人事局長交渉、事務総長交渉が実施されますが、これら交渉回答を適正に評価したうえ「プレート行動」の実施の可否を決定します。

―― 支部や分会では、どういうことをやればいいんでしょうか?

 諸要求貫徹闘争でとりくまれる全国統一行動に職場から最大限の結集をお願いします。先ほどの「プレート行動」配置のほか、2回の「全国統一昼休み職場大会」や「組合員一人ひとりの上申を求める要請書」提出行動がとりくまれますが、いずれも、この時期の職場の重点要求や各種行動を意思統一し、重点要求の前進をめざすためのとりくみとなります。多くの組合員の結集で、これらの統一行動の成功をめざし、当局を追い詰める力としていきましょう。あわせて、各級機関でも独自の署名や寄せ書きなど、組合員一人ひとりが組合活動を実感できるような行動を積極的に提起していただきたいと思います。
 また、「全国統一要求書」(4月下旬に送付)は必ず対応当局に提出しましょう。要求書を出さなければ、当局に私たちの要求は伝わりません。提出と同時に交渉配置を求めるとともに、少なくとも、職場の重点要求実現に向けた上申を行うよう追及しましょう。


↑クリックして拡大(pdf)

 
ページの先頭へ
 
新採用を迎えて、各地で歓迎会・ガイダンスを実施
 

 4月に新採用職員を迎えた各支部では、それぞれ歓迎会やガイダンスを実施しています。いずれの支部も、わきあいあいとした楽しい雰囲気の中で、労働組合の役割や職場でつながりを作ることの大切さをアピールしています。その中から、多数の採用があった東京、大阪の様子をご紹介します。

労働組合の役割をアピール 東京

 4月4日の昼休みに東京高裁支部・東京地裁支部が合同で新採ガイダンスを行いました。ガイダンスには、霞が関の庁舎に配属となった新採用職員の約8割にあたる36名が参加し、終始和やかな雰囲気のなかで、お弁当を食べながら真剣な表情で話に聞きいっていました。
 ガイダンスは、東京地裁支部加藤書記長が司会を務め軽快なリズムで始まりました。冒頭、東京地裁支部本藤委員長が、春闘情勢に触れながらあいさつし、「賃上げをはじめとして、今年の春闘は例年にないほど労働組合の存在・重要性が高まっている」と述べたほか、井上青年協議長からは、全司法が当局と対等な関係にあること、青年の運動や組合加入で広がる人とのつながりなどを紹介して「仲間になってもらいたい」と加入を呼びかけました。また、東京地裁支部女性部の長尾書記長からは「裁判所は休暇・休業制度が充実していて、女性にとっても働きやすい職場であるが、これは労働組合の運動で築き上げてきたものである」と説明し、東京高裁支部石脇委員長が歓迎会への参加を呼びかけました。
 主催者側は、昼休みという限られた時間のなかで端的で分かりやすい説明を心がけ、裁判所に存在する唯一の労働組合である全司法をアピールするとともに、働きやすい職場をともに築く仲間になってもらいたいと加入を呼びかけました。
 東京高裁・地裁支部では、ガイダンスにむけて、新採用職員の配属先を早い段階で把握し、先輩組合員が新採用職員一人ひとりをエスコートするなど、分会や職場の組合員にも最大限の協力を依頼して職場を巻き込んだとりくみを行いました。今後は、歓迎会や職場内での呼びかけを積極的に行い、一人でも多くの新採用職員を全司法の仲間に迎えるべく奮闘していきます。

楽しい雰囲気を伝えて 大阪

 4月4日、大阪高地簡裁合同庁舎地下1階食堂で、司会の次のような乾杯の挨拶が響きわたりました。「皆さんにお会いできる今日のこの歓迎会と掛けまして、今日のような風の強い日の桜の花びらと解きます。その心は……」(回答は末尾)
 大阪支部では、青年部が休部した後、ベテラン組合員が中心となって新採用歓迎会を開催していましたが、「若手中心で歓迎会をした方が受け入れられやすいのではないか」ということで、昨年は若手組合員主体で歓迎会を開催しました。その前提として、若手で集まる機会(飲み会)を増やし、まずは若手同士が仲良くなり、その楽しい雰囲気が新採用の皆さんに伝わるように努めました。
 今年はさらに一歩進め、従前は少数の有志で企画していた歓迎会を、「歓迎会実行委員会」を構成してチームで企画しました。さらに昨年採用の若手組合員にも実行委員に入ってもらい、意見を取り入れて、従前はフレッシュセミナー一日目に開催していた歓迎会を、採用週の週末に開催することにしました。中には「職場に入って時間をおくと、組合のことを忘れてしまい、参加が減るのでは…」と危惧する声もありましたが、蓋を開けてみると、ホスト21名、ゲスト34名での盛大な歓迎会となりました。
 歓迎会は非常に和気あいあいと進行するとともに、組合についての説明もきっちりとお伝えし、加入届をお渡ししました。今後、この加入届をどう回収できるか(どう加入してもらうか)が課題となりますが、新採用の方に若手組合員同士の楽しく、また、助け合っている雰囲気を感じていただくとともに、「さすが組合に入っているだけあって、仕事に対する意識が高い」と思ってもらえるよう襟を正しております。
 種は蒔き、しっかり畑を耕しています。今年は全国の組合員の皆様に大阪から朗報をお届けできればと思う次第です。

 
ページの先頭へ
 
これ以上、働き方の規制緩和いらない 4・10中央行動
 

賃上げ要求、粘り強く

 今通常国会において、安倍政権の私的諮問会議が「国家戦略特区構想」の一つとして「雇用特区」を打ち出し、労働規制を全面解除して労働者の解雇や労働時間規制の自由化をはじめ、労働者派遣法のさらなる改悪法案を提出しています。また、公務員労働者に関しては「給与の総合的見直し」を提起し、賃下げの恒久化が狙われています。そうした下、全労連、国民春闘委員会などの主催で、「もうこれ以上、働き方の規制緩和はいらない」と、4月10日に中央行動が実施され、全国から約1000名が結集し、厚労省・人事院前行動や国会請願デモ、集会などを終日展開しました。
 午前11時から始まった厚労省・人事院前行動では、主催者を代表して、国民春闘共闘の小田川事務局長が、「民間賃上げは9日までの第2次指定回答日までの集計で、昨年より0・44%プラスになった。しかし、物価上昇と消費税8%への増税で実質マイナスである。中小企業の労働組合はこれから春闘後半がたたかわれることから、官民一体のとりくみを全国でさらに強めてもらいたい」とあいさつしました。また、反貧困ネットワーク代表でもある宇都宮健児弁護士が駆け付け、「今、すべての国民の懐をあたためる政策が求められている。貧困をなくし、労働者の賃上げにむけて、共に連帯してたたかおう」と激励のあいさつを行いました。
 その後、国会に向けて請願デモ行進を行い、参議院会館・講堂で、春闘後半にむけた意思統一集会が行われました。集会では、国会情勢や民間賃上げの中間的な結果についての報告、今後、中小企業での賃上げにむけて連帯してたたかうとの提起があり、全体で確認しました。さらに、労働者派遣法改悪反対や最低賃金の引き上げなどを求めて、集会参加者による衆参両院の全国会議員への要請行動がとりくまれました。


ページの先頭へ
 
5月24・25日長浜で 国公女性交流集会
 

秀吉・官兵衛ゆかりの地

 5月24〜25日にかけて、「第44回国公女性交流集会」が滋賀県長浜市の長浜ロイヤルホテルで開催されます。この交流集会は、国公職場で働く女性組合員が年に一度、一堂に会して、憲法を生かし平和でひとり一人が大切にされる社会、だれもが仕事も生活も大事にしてゆとりのある働き方ができる職場をめざし、全国の仲間と連帯し、交流を深め、運動につなげることを目的に開催されるものです。
 今回の集会開催にあたっては国公近畿ブロックを中心に実行委員会を立ち上げ、そこに全司法近畿地連からも参加して、みなさんをお迎えする準備を整えています。
 先日、会場ホテルの下見のため、現地の長浜まで行ってきました。ホテルの内装はシックな感じで、会議室や客室も綺麗です。立地もよくて、琵琶湖畔のため客室からの眺めは最高です!また、長浜は豊臣秀吉が作った城下町。現在放送中の大河ドラマの主人公黒田官兵衛ゆかりの地でもあり、官兵衛関連の色々なイベントが開催されていて、観光でもきっと楽しんでいただけます。

落語もあるよ

 実行委員会では、集会を盛り上げるために物品販売を行っています。厳選した近畿の名産品等をたくさん準備していますので、是非皆さんのご協力をお願いします。また、参加しておもしろかったと思っていただけるように、記念講演や分科会等について、実行委員会でアイデアを出し合っています。少しネタバラシをしてしまうと、近畿開催らしく落語を一席ご用意しています。こちらも是非楽しみにしていてください。
 最後になりましたが、全国からたくさんの方々の参加を実行委員一同、心よりお待ちしています。
 長浜にいらっしゃ〜い!

 
ページの先頭へ