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全司法新聞
 
新年あけましておめでとうございます
全司法労働組合執行委員長 門田 敏彦
 
 今年は午(馬)の年。冬季オリンピック・パラリンピックがロシアのソチで開催される年でもあります。スキージャンプやノルディック複合、フィギュアスケートなど、日本選手の活躍が期待されています。
 世界から集った各国の選手たちが競い、チャレンジするその有様は、それを見た観客を魅了し、競技を終えた選手同士のたたえ合いは大きな感動を与えてくれます。
 近代オリンピックは100年を超える歴史のなかで、1次、2次の世界大戦によって開催中止を余儀なくされたことがあります。まさに平和な世界であるからこそオリンピックは成り立つのだと思います。しかし、2020年の東京オリンピックが決定した日本ではどうでしょうか。
 昨年、自公政権が復活して「ねじれ国会」が解消したとばかりに、政府が国民の望む方向とは違う方向に突き進んでいると、多くの国民が感じ始めています。
 その一つの具体例として「特定秘密保護法」の成立を挙げることができます。憲法9条をはじめとした平和憲法をもつ国でありながら、自公政権は「戦争できる国」づくりに一歩ずつ近づいているようです。
 今の政治や社会をみていると、復古的な流れが台頭しているかのようにもみえますが、臨時国会閉会後の各種世論調査を見ても明らかなように、国民の多くは今の政治の流れを敏感に感じ取り、国民的な反撃も始まろうとしています。
 昨年は、参議院でも「全司法大運動」請願署名を採択することができ、政府は私たちの運動によって2年間の賃下げ特例措置の継続をやむなく断念しました。私たちは、大変に厳しい情勢のなかでも要求と運動を着実に前進させています。さらに、職場での総対話、日常活動にとりくみ、ゆるぎない組織の確立にむけて果敢にチャレンジしていきたいと思います。
 本年も引き続き全司法に結集いただくようお願いし、年頭のあいさつとさせていただきます。
 
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青年協・新たなとりくみにchallenge!
総研生との意見交換会を実施 直接声を聞くことが大事だね
 

真剣な議論のあとは、集合写真でニッコリ
 全司法青年協は11月9日、裁判所総合研修所(以下「総研」)入所中の青年との意見交換会を行いました。これまで実施していなかった新たなとりくみ=Challengeです。

井上青年協議長
 「他の人の部屋への出入りが一切、禁止されているらしい」「研修中は年休が取れないらしい」「寮生活の規則が年々、厳しくなっているらしい」…、そんな様々な「噂」が聞こえてくる「最近の総研の実態」を掴むとともに、総研にいる間も労働組合との関わりをもってほしいとの思いから、青年協は、総研生と意見交換会を実施することを今年の活動方針に盛り込みました。
 ちょうど、11月から寮費が月6000円も引き上げられたこともあり、タイムリーな企画となりました。
 さて、そんな意見交換会の内容は…。井上青年協議長のレポートです。


率直な意見反映の仕組みが必要

 まず、講義の内容や研修カリキュラムなどについて話を聞きました。
 全体としては充実したカリキュラムで、講義内容に対する満足度も高く、ホッと一安心。
 それでも、意見や改善要望等は出てくるものです。そういう声を反映する仕組みはあるのか聞いてみたところ、「研修日誌に書く方法があるのではないか」という話が出ました。
 一方で「率直な意見や素直な感想を書いたら事務局から修正や書き直しを求められたという話を聞いた。そういう話を聞くと、研修日誌に意見が書けない」「面倒なことにならないよう、当たり障りのない文章しか書かない」といった意見も多く出されました。
 率直な意見が出せる仕組みをつくり、研修生の声で研修を充実させていくことが必要だと思いました。
 また、夏季における原庁での実務修習について「研修生同士で話をしていて、他の庁とずいぶん差があると思った。一定の水準は揃えてほしい」「ずっと実務講義案を読んでいた部署があった。もっと実務に関わらせてほしい」といった声が出されました。


クラス委員の負担が大きい

 研修生活については、確かに「以前は異性の部屋に行ってはダメということでしたが、今は同性でも他の人の部屋に行くことは禁止されています」「社会人なのだから、門限の11時というのは緩和してほしい」という声も出されましたが、過度に制約されているとか、極端に窮屈というほどではない様子です。
 年休取得も、カリキュラムとの調整はあるものの「取れない」ということではないとのこと。体調不良で年休取得をした際に、健康管理上の観点から状況を聞かれたという話があり、そういう話に尾ひれがついたのかもしれません。
 また、「クラス委員(委員長・副委員長・寮長など)の負担が大きいのではないか」といった問題意識も出されました。総研では、事務局からの日常的な連絡はクラス委員が研修生に説明するという体制をとっており、クラス委員が事務局との調整役あるいは、事実上の「下請け」になっている部分もあって、負担だと感じているとのことでした。連絡体制の見直しを検討する必要がありそうです。


寮費値上げ、説明が不十分

進行は青年協常任委員の小野和美さん(東京)よ吉田道昭さん(中国)
 11月からの寮費の値上げについて当の研修生に対して、どういう説明があったかを聞きました。
 実際には、直前の10月29日に「事務局が定期的に行う連絡の時間に説明がなされた」「説明時間は数分で、既に決まったこととして淡々と説明がなされた」「質疑応答の時間がなかった」といった報告があり、丁寧な説明がされていない実態が明らかになりました。
 その上、増額に関する意見は、同じ研修生である寮長が取りまとめた上で書面で事務局に提出することになっているため、説明不足も相まって、みんなが「納得がいかない」と口を揃えていました。
 あわせて、寮費の徴収は、各自が徴収事務を委託されている売店に現金で持って行かなければならず、研修所内に金融機関のATMがないこともあわせて、寮費の徴収方法についても疑問の声が出ていました。
 寮費の値上げは今後もさらに続く可能性があり、値上げ回避のために「通所対象になっている人にも入寮を許可したらどうか」「寝具の持ち込みを認めてはどうか」「観葉植物など経費削減できるところがあるのではないか」といった意見が出されました。


今後も続けて、意見交換会を開催

 こうして意見交換の機会を持ってみると、これまでの修了生等から聞いていた話とは違っている点、変更になっている点があったり、具体的な話やニュアンスも含めて聞くことができました。
 意見交換会の後は、和光市駅の近くで懇親会を行い、楽しい時間を過ごしました。
 参加者からは「今後も、こうした集まりを開催してほしい」との要望が出されたことから、青年協としても、今回のような意見交換会を継続して開催していきたいと思います。
 なお、今後は書記官養成課程生だけでなく、家庭裁判所調査官養成課程生にも参加してもらえるような企画としていくことも確認しました。


これまで以上に充実した交渉に

 意見交換の翌々日は青年協と最高裁との交渉がありましたので、こうした「材料」をたくさん持って臨んだ交渉は、常任委員それぞれが「前進させたい」という思いを強く持つことができましたし、自信をもって主張することができ、これまで以上に充実した交渉になりました。
 交渉では、(1)実務修習の内容に差が出ないよう指導すること、(2)研修日誌に記載する内容を制限するような指導は行わないこと、(3)寮費の増額等について、丁寧かつ納得ができる説明を行うこと、(4)クラス委員等の役員負担について軽減をはかることの4点について追及しました。
 対応した朝倉給与課長は、正式な回答ではないと前置きした上で、「実態は分からないが、問題があるなら改善は必要と考える。研修日誌については、研修の充実にむけた意見や要望は記載してもらって構わない」とコメントしました。
 交渉後には、「今回のとりくみを参考にして、職場の声をより多く集めるために交流を広げたい」「自分の言葉で説明するためには学習が必要」といった意見が出されました。
 それぞれに「青年の声を直接聞くこと」の大切さを感じている様子でした。

 
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どんなことがあったの? 「午年」の全司法
 
 温故知新。「新しい時代にチャレンジするために歴史のことも知っておこう」というわけで、これまでの午年の、全司法をめぐる出来事を拾ってみました。

1954年
 最高裁当局が、全司法の解散と引き替えに「書記官に四号調整(今の俸給の調整)をつける」ことを提案。全国的な議論をふまえ、4月の第10回臨時大会(日光大会)において、「反対125票、賛成0、白票5」で組織を守ることを決める。同様の提案を受け入れた全検察と、その後の職場状況に大きな違いが出る結果に。俸給の調整も後の運動で獲得!

1966年
 主任書記官などの管理職指定の制度が導入され、多くの人が組合員から外れざるを得なくなる。
全国調査官集会(1月)、全国書記官集会(6月)、全国書記長会議(9月)、全国速記官集会(10月)などが初めて開催され、諸要求貫徹闘争が始まり、職場に根ざした運動を進めるとりくみがスタート。青年の要求実現と全国で青年部の結成を進める運動方針を確立。

1978年
 不況のもとで「政治春闘」と呼ばれる厳しい状況になり、公務員攻撃も相まって低額人勧に。職場では職業病の公務災害認定を求めるとりくみが課題となっていた。
 一方、諸要求貫徹闘争では制度要求改善の足がかりを勝ち取る。また、全司法推薦の共済運審委員が5名となり労使同数となった。

1990年
  「組織の年」と位置づけて、組織強化に特段の努力をする方針を確立。
5月に国公青年大交流集会「エキサイティング信州」が2600名(全司法から270名)の参加で大成功。全司法青年協結成に向けて、初の青年専従を配置。庁舎の新営・改修の際には、全司法の意見を「聴くべき」とした事務総長回答を勝ち取る(90・3・20回答)。裁判所制度百周年の年。

2002年
 司法制度改革推進本部の計画が出されたのを受けて、全司法は「政策と要求」を発表。
 また、前年末に閣議決定した公務員制度改革大綱にもとづき、政府が能力等級制の導入を、最高裁がそれをベースに「人事局案」を検討。
 11月には全労連と連合が公務員制度改革には問題があるとILOに提訴し、労働組合の主張を支持する勧告が出されたこと等から、大綱は「お蔵入り」に。

2014年
 そして、この1年は、あなたのChallengeが時代を作ります!

 
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「新年号をあなたのイラストで飾ろう!」新春コンテスト結果発表
 
 全司法では新年号の企画として、本紙面を飾る「裁判所」あるいは「労働組合」をテーマとしたイラストを募集し、全国から力作が寄せられました。その中から優秀作品をご紹介します。

結果発表

【最優秀賞】
釧路支部 表奈採さん
福岡支部 拂山香菜子さん
※両作品を見て、お二人を最優秀賞としました。
【優秀賞】
札幌支部 西田勉さん
大津支部 かたつむりさん
福岡支部 弥富るい子さん
【参加賞】
大阪支部 甲斐理英さん
広島支部 矢馬子さん
広島支部 辻亜也可さん
たくさんのご応募ありがとうございました。

―― この作品は、どういうイメージで書かれたものですか?
 職場に実在している先輩職員の皆さんをベースに、明るい職場風景のイメージで書きました。
―― 表さんは昨年4月に採用されたのですね。裁判所での仕事や職場の様子はどうですか?
 仕事は、普通に生活していると関わらないようなことばかりなので、ひとつひとつが新鮮に感じます。新しいことを覚えるのが楽しいです。これ以上環境の良い職場はないと思います。明るくて皆さん優しいです。
―― 今年の抱負を聞かせてください。
 うーん、去年より成長した実感を得ることですかね。

―― この作品は、どういうイメージで書かれたものですか?
 ぶら下がって重い大きな花を持ち上げようとがんばる人形が労働組合のイメージです。(ガンバローやっています。)
―― コンテストのことはどうやって知りましたか?
 近くでお世話してくださっている組合の大先輩から教えていただきました。難しいテーマ(今回は裁判所と労働組合)の表現に悩みながら、頭の体操をしたいと思ったので応募することにしました。
―― 今年の抱負を聞かせてください。
 よく“テキトーだね”とか“ちゃんと考えてる?”とかいう風に言われるので、そういう自分の癖を変えることです。

 かわいい動物を描きたかったんですが、あんまりかわいくはなりませんでした。新聞を読んだ人の話のネタになればいいなと思って描きました。
今年の抱負―― 札幌支部、地裁分会を盛り上げたいです。

 男女の裁判官が公平のはかりを掲げている、公平な裁判所をイメージしました。絵を描くのが好きなので応募しました。
今年の抱負―― 「断捨離」と「脱メタボ」です。


 
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