06年秋年期に、3地連4支部(近畿・中部・九州地連、大阪・岩手・福岡・佐賀支部)が独自プレート行動を構えて、職場諸要求の前進をめざしました。該当地連・支部に、その到達点と引き続く課題について、聞いてみました。
繁忙解消へ最大努力
独自プレート行動中止
【九州地連】地連では、増員による繁忙職場の実態改善や昇格・異動等の要求前進をめざして、12月21日午後半日の独自プレート行動を配置しました。
11月2日に、地連独自昼休み職大、高裁長官宛の各支部独自行動を積み上げ、11月20日の支部代表者による上高団交渉等を行いました。
そして、昇格・異動を中心とする11月29日の次長交渉、賃金・増員を中心とする12月4日の局長交渉で、要求に対する回答を求めました。
「繁忙部署の人的充実に向けて最大限努力する。」と回答し、繁忙度の高い部署の手当や欠員補充について強い努力姿勢を明らかにした回答は高く評価できます。他方、事務官については、必要な部署への人員要求を引き続き強める必要があります。
これらの交渉結果に対する各支部意見をふまえて、執行委員会は、プレート行動の中止を決定しました。
全職場を支部オルグ
プレート行動中止し春闘へ
【大阪支部】大阪支部は、「12月21日に予定する早朝時間外職場大会と全1日プレート行動」を提起し、独自の全職場へのオルグに精力的にとりくみ、支部交渉での要求実現をめざしました。
堺支部の新営庁舎に関して、専用エレベーターを2台確保せよという職場からの強い要求に対して、運用で対応してもらいたいという回答には強い不満があるものの、セクハラ以外のハラスメントやいじめについて問題が起きれば、言いやすい人に言ってもらえれば、できるだけ短時間で対応したいと回答したこと、宿日直体制の見直し案について、組合の要求を受け入れるかたちでの回答がされたこと、繁忙な職場状況についての認識を示しながら増員に向けた努力姿勢を示したことなどの前進回答を評価して、プレート行動を中止することとしました。
引き続き春闘期の中で、要求実現に向けてがんばっていきたいと思います。
交渉後、上申を評価
独自プレート行動は中止
【佐賀支部】06年秋季年末闘争で、佐賀支部はプレートを配置して所長交渉に臨みました。ここ数年、何とか組合の力で人員削減を押し止めていましたが、今回はそろそろ危ないのでは?という職場の雰囲気をみての配置でした。
交渉では、予想どおり佐賀当局は例年以上に人員要求に対して厳しさを強調してきました。しかし、佐賀支部の粘り強い追及により、「最後の最後まで悪あがきをしてまでも最大限努力をして行く。」との回答を引き出しました。この当局回答に対する支部執行委員と職場の評価は、真っ二つに割れ、ぎりぎりまで議論を尽くしました。
しかし、支部では、交渉後、当局が福岡高裁に直接出向き上申するなど、当局の努力姿勢を評価しプレート中止を決定しました。
今回の独自プレート配置により佐賀支部の団結力が一層強まったと感じています。この勢いに乗り春闘もたたかい抜きます!
増員、健康等で前進
独自プレート行動中止
【近畿地連】近畿地連では、秋年闘争期を一年中で、職場闘争における最大ヤマ場と位置づけ、地連独自プレート行動を配置してたたかいました。
政府からの定員削減攻撃の中での増員に向けた努力姿勢、裁判員制度にともなう増築庁舎(2階建て)におけるエレベーターの設置、昨年度全支部で実施した健康管理懇談会の再度の実施等がありました。
回答の前進面及び私たちの主張を正面から受けとめた高裁の努力姿勢、ならびに職員や労働組合への意見聴取の姿勢を評価しつつ、他方、回答の不満な点や不十分な点についても、引き続き、今後のとりくみを強めていくことで前進を勝ち取っていくを確認して、プレート行動を中止するとの原案を提起しました。
12月14日の支部書記長合同会議では、「12月20日午後半日の地連独自プレート行動の中止」を決定し、昼休み職場大会による報告集会を行いました。
2〜3月期に運動継続
独自プレート行動中止
【中部地連】地連は、高裁管内全体での増員、刑事、家裁、中小規模庁、支部、簡裁への人的手当、専任事務官の登用拡大、行(2)職の退職後補充、北陸からのヒラ書記官異動を重点課題に、12月22日(金)の午後半日の独自プレート行動を配置しました。これを背景に、各支部当局交渉、折衝や名古屋高裁管内の増員を求める要求署名を実施しました。その結果、各支部の意見をふまえ、当局の回答には不満部分はあるものの、重点の職場諸要求について、一桁半ばの裁判官、10を超える書記官、一桁後半の事務官の増員見込みや、岐阜本庁、金沢本庁、一宮支部、豊橋支部の4つの庁舎新営に積極姿勢を示す等、多くの要求実現が見込まれることから高裁当局の努力姿勢を評価し、引き続き各支部における2・3月期の運動を継続的に取り組んでいくこととして、独自プレート行動を中止し、同日昼休み報告集会を開催しました。回答の不満な部分については、今後、各支部でも要求を積み上げていきます。
怒りのプレート行動
繁忙解消検討姿勢示さず
【岩手支部】岩手支部は、連年の減員と改善しない繁忙状況から、独自プレートを背景に、「減員を許さない」姿勢で12月14日の所長交渉に臨みました。その間、所長・高裁長官あての署名行動、闘争ニュース発行、管内オルグなどにより職場の意思統一を図りました。
交渉で当局は「一般職が8人の支部で、庶務会計事務の多くを付加業務として負担している行(2)職の退職後の行(1)職での後補充は考えていない」と回答したほか、06年4月に書記官2名→1名態勢となった独簡について、書記官の出張応援態勢で処理せざるをえない繁忙状況は認めながら、「事務官一名を書記官への振替え」を検討する姿勢すら見せなかったことなどから、12月25日午後半日の独自プレート行動を実施しました。
その結果、当日は組合員112名中109名が独自プレート行動に結集し、当局に職場の怒りと要求実現の意思を表示することができました。
全分会・班代表と交渉
回答を評価、プレート中止
【福岡支部】支部では、「人員・昇格・異動」を重点要求として、12月26日に「昼休み職場大会と引き続く午後半日の独自プレート行動」を配置しました。
10月中旬から全分会・班オルグを実施し、支部独自の署名行動を行うとともに職場の要求をとりまとめ、10分会・班の代表者を含む局長交渉・所長交渉を実施しました。
交渉では支部が、重要課題と位置づけた家裁調査官・書記官等の増員・欠員補充、3月退職予定者の事務官5級昇格等について前進回答を引き出しました。また、当局は地裁本庁の事務局等の繁忙状況、異動希望実現、増加するメンタル不全への対応等について、高い問題意識を表明し、一定の努力姿勢を示しました。
支部執行委員会は、以上の回答を評価し、独自プレート行動は中止し、今後も引き続き交渉回答を足がかりに、2〜3月期に交渉を配置し、具体的な追及を行っていきます。
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