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全司法新聞
 
2010年 大きな飛躍と明るい年に 石川支部からおめでとう
 
 石川県は本州のほぼ中央部、日本海側に位置しており、県庁所在地である金沢市には、国の出先機関、金融・企業の支店など、中枢機能が集中しており、行政面・経済面において北陸3県の中核的な存在となっています。
 能登半島国定公園、越前加賀海岸国定公園、白山国立公園に代表されるように、多彩な植生を見せる山々、変化に富んだ表情を見せる海岸線や河川など、日本でも指折りの豊かな自然に恵まれた地域です。
 また、石川県は江戸時代に花開いた加賀百万石文化が今なお息づく文化県です。太平洋戦争時などでも戦災をまぬがれた等のことから、日本3名園のひとつ「兼六園」をはじめ、藩政期の面影をとどめた美しい街並みなど、数多くの貴重な文化財が残されているほか、優れた伝統工芸や伝統文化を脈々と受け継いでいます。
 石川県の伝統文化の源流をたどると、その大半は、加賀藩主前田家とのかかわりに行き着きます。前田家は初代の利家以来、歴代藩主が茶の湯を通じて文化事業に深い関心を寄せました。利家は千利休の門人と言われるほどの茶人であり、3代利常は歴代藩主の中でも傑出した文化大名でした。
 本誌「新年特別号」恒例の職場訪問は、利家とまつのふるさと、加賀100万石の石川支部におじゃましました。座談会では、中央執行委員長、青年協議長を囲み、大いに語り合いました。
 
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仲間を信頼し絆を大切に そして大きな力へ 石川支部新春座談会
職場に根ざした活動の実践で強まる団結
 
 支部、分会、女性部、青年部が元気に活動している石川支部。各機関から役員の皆さんを中心に集まっていただき、話に花を咲かせました。

執行部に任せっきり…NO! 多くの仲間が支えている
 司会 石川支部は、組織率も高く、職場・組合員の団結が強いというイメージを持っています。日頃の活動で心がけておられることなどお聞かせください。
 参加者 一言でいえば職場に根ざした活動を心がけています。職場に何か困っていることはないかなど役員に職場に入ってもらうことをはじめ、職場を軸とした活動を行っています。脱退者がでていない現状を見てもそういう所のあらわれなのかなと思っています。
 参加者 なるほど。基本は職場ですね。ところで、役員の世代交代というのもうまくいっているように思います。その辺りはどうでしょうか。
 参加者 今年から書記長をさせてもらっています。うまく取り込まれたという感じもあるのですが(一同笑)。
 書記長の任務は、確かに大変ですが、歴代の役員の皆さんがフォローしてくれています。ほったらかしにするのではなく困ったことがあれば相談に乗ってくれますし、何かあればアドバイスもくれます。必ず誰かが助けてくれますので何とかやっていけています。
 役員交代時の引き継ぎだけではなくて、その後のフォローをしてもらえ、これからも後のフォローをしっかりとやっていければ、今後もうまく引き継げていけるのかなと思っています。
 参加者 異動してすぐに書記長になったのですが、前任の書記長の方達がいろいろを教えてくれてフォローをしっかりとしていただけたので、大変だったけれどもやり甲斐を持ちながら書記長をやれたと思っています。
 ここ最近、石川の役員がガラッと変わりましたが、役員選考であまりもめることもなく、良い感じで世代交代がされてきているという感じがしています。
 司会 役員が代わるだけではなくて、新しい役員へのフォローも怠らないということですね。

さりげない気遣いがうれしい
 司会 女性部はどのような感じなのですか。
 参加者 私は平成18年に東京から転勤してきたのですが、組合が当たり前の空気のような存在で、意識しないでも組合員でいられることが、とても心強く感じています。
 女性部の役選は輪番制になっています。その輪番制がとてもすばらしくできており、うまく言葉では言えませんが、様々な配慮がされていて無理のないものになっています。
 また、輪番制なので次誰がなるのかがわかりますし、支部との関係でも組織の見直しがうまくできていると思います。女性部の活動においては、誰でもできるというのをモットーにやっているので、そんなに負担感などを感じなくできるのかなと思っています。
 参加者 輪番表を見て、次に自分があたることがだいぶ前からわかっていたので、心の準備も出来ていました。私は2回出産して、おなかの大きい時に、女性部の人に大丈夫とよく声をかけてもらいました。やっぱりしんどいなと思っていても自分からはなかなか言いだせないし、誰に言っていいかもわからないことってあります。その時に職場には男性の方が断然多く、どうなのかと思っているときに、女性部の方が声をかけてくれて、自分の気持ちがかなり楽になったし、しっかりと見ていてくれる人がいるのだなという安心感もありました。
 女性部の存在を、出産をしたことで、より存在意義を感じたので、私自身は、時間の制約もありますが、今度は恩返しを出来たらなと思って、今はそういうような気持ちで役員をやらせてもらっています。
 参加者 石川の組合は暖かい雰囲気があります。廊下などですれ違うときに、仕事のことなど、役員の方が心配してくださったりしてくれます。
 私は4月に育休から復帰したのですが、2年半も休んでしまったのでいろいろと不安があったのですが、みなさんが支えてくれているので大丈夫でした。女性部の役員も初めてで、役員は大変だろうなと思っていたのですけども、他の方々がいろいろとフォローをしてくれるので、それなら何とかやっていけるかなと思って、今頑張っています。
 参加者 さりげなくフォローしてもらえるということは安心感がありますね。それぞれの立場や事情を配慮しあうといういい雰囲気がありますね。

石川支部伝統行事 新採歓迎お花見 毎年大盛り上がり
 司会 石川支部は、例年、新規採用者は全員加入されていますね。そうしたお話をはじめとして青年部の方からお聞かせください。
 参加者 青年部では、新採の人には全員が加入してもらえるように、同じ部屋の人とか、青年部の役員とかが、すぐに昼食会等を開いて勧誘の呼びかけをしています。
 参加者 今年の新採のみなさんは、青年部で取り組んでいるレク等に参加されて実際どんな感じでした。
 参加者 私は、平成21年4月に採用されたのですが、組合というものがどういうものかよくわからないうちに入ったというのが正直なところです。石川では、若い世代がいないので青年部の活動を通じて若い人達と顔見知りになれて交流が図れることや、中部で夏に開催した青年の集会で集まったりと、裁判所をまたいで横の繋がりができるので、加入してよかったと思います。
 参加者 青年部の活動で北海道や沖縄とかのご当地の名産品を取り寄せての財政活動とかをしてみても面白いですね。
 司会 実は、来年の夏に青年協では友好祭典を計画しています。その財政活動として北海道の物産品販売を全国でとりくむことにしています。
 参加者 ところで、石川支部の新採歓迎といえば花見ですが、何年くらい前からしておられるのですか。
 参加者 いつ頃からははっきりと言えないくらいかなり前からですね。少なくとも20年ぐらい前からはしています。場所は、金沢城の石川門の真下にある沈床園(ちんしょうえん)という桜の名所です。
 司会 花見は場所取りが大変ではないですか。
 参加者 その当時は、青年部ではなかったので詳しくはわかりませんが、前日から泊まり込みで場所取りを行っていたと聞いています。
 参加者 2回ほど泊まったことがあります。ちょうど春先で寒くて、夜はもっと寒くなるのですが。ただ泊まっているときに、他の組合員の方が差し入れとかを持って来てくれて、それがうれしくてたまりませんでした。来たついでにちょっと飲んでいったりとかして、そんなことがうれしくて楽しかったです。食べ物も、食べきれないほどたくさんありました。私の時は、役員の中で担当を割り振って、仕事の支障のなさそうな人が中心となり、休暇をとって、泊まり組・朝昼組とわかれてやっていました。
 司会 雨の日も泊まり込むのですか。
 参加者 雨の日にちょうど泊まったことがありますが、とても寒く、同性の役員の人と体をくっつけて温めあって一夜を過ごしたことを思い出します(一同笑)。
 参加者 今年は泊まり込みでの場所取りはしなくても良かったです。
 参加者 結構空いていましたね。シートを敷いているだけの場所取りもありました。
 司会 なかなか要領のいい人もいるのですね。
 参加者 場所取りをしていたら、思いもかけない方からお花見団子を差し入れしていただき、参加者一同驚いたことを憶えています。
 司会 いろいろな方が関わってこられたのですね。お花見に参加した感想をお聞かせください。
 参加者 寒かったですけどすごく楽しかったです。その後に2次会、3次会と若い人達とずっといきました。
 参加者 学生の頃にはよく花見をしていましたが、まさか裁判所でもやっているとは思いませんでした。
 参加者 私は、出身が石川ではなく、採用されて初めて石川に来たことから当然友達もいなくて周りに誰も知り合いがいなかったので、凄く不安だったんですが、入所して1週間目ぐらいに、花見が開催されて、それに参加して同年代の方達と話をしてすぐに仲良くなれて良かったです。花見によって、職場に、何かすっと溶け込んでいくことができました。
 参加者 青年だけでなく多くの方の思い出も詰まっている石川支部の大切な行事なのですね。

閑話休題 少し横道にそれて…
 司会 地元の郷土料理とか教えてください。
 参加者 「かぶら寿司」というものがあります。ブリなどの魚をかぶらで挟んで漬け込んだ郷土料理です。家庭でもよく作ります。
 参加者 かぶらの代わりに大根で作ったりもしますよ。
 参加者 「かぶら寿司」は一度いただいたことがありましたがとても美味しかったですね。

課題いろいろ 力を合わせてがんばる
 司会 分会活動はいかがですか。
 参加者 スムーズに役員は決まっていますが、各種行動への動員には苦労をします。以前は役員がずっとやっていたところもあったのですが、今は、動員表を作って、みんなでそれぞれがかたよりなくいくようにやっています。以前ほどは不公平感というか負担感が軽減されてきました。
 参加者 個人的には、自分は役員向きではないものですから、活動に苦労することもありますね。
 司会 現在、石川支部として力を入れている課題は何でしょうか。
 参加者 いろいろとありますが、やはり今の石川での課題は、庁舎の新営が挙げられます。本庁、七尾支部、輪島支部が行われています。国民が利用しやすい裁判所にする、そして、職員も使いやすい庁舎にするということで、みなさんから意見を聴取して、どういうものがいいのかということでとりくみをすすめています。
 参加者 七尾は完成しました。輪島は来年の3月に完成予定です。本庁は、22年10月に仮庁舎が完成し、それから引っ越し及び本工事開始予定です。
 参加者 今、輪島では新庁舎の建設が進んでいるのですが、仮庁舎については、更衣室や厚生室がないということが、意見としてあがることがあります。新庁舎に関しては、よりよいものになればと思っていますが、これから完成ですからまだイメージがつきにくいところもあります。輪島支部は女性の職員が私を含めて2人ですけれども、今のところ、2人とも特に体調を崩したことがないので、女性2人と言うことに関して不都合な点ということは感じたことありません。もし片方が体調を崩してしまったときや、もう1人の職員は、民事・刑事の立会を担当しているのですけども、法廷に入っている時に私が仮に体調を崩したときなどに、すぐに相談できる相手もいないので、ちょっと不都合があったりもするのかなと思ったこともあります。
 参加者 石川県は、地形的に南北が長く、そこに幾つかの裁判所が配置されています。能登の方の問題としては、珠洲・輪島では、過疎化・高齢化の問題もありますし、交通の便の悪さということで移動の時間がすごくかかるという問題があります。そういうこともあり、職員が赴任して不便があり、大変さがあるというところがあります。また、七尾でも電車は走っているのですけども、単線ですから時間がかなりかかって、移動して通勤する人達もかなり負担がかかっているという問題もあります。異動の問題は、組合としても重要な課題としてとりくんできています。県外の異動の問題もそうですけども、県内の異動の問題も同様に重要な課題としてとりくんでいます。
 参加者 皆さんからのお話を通じて石川は職場に根ざし、人を思いやる活動をしっかりとされておられるということが分かりました。組合にとって最も大切な部分で、そのことを改めて認識できたいい機会となりました。ありがとうございました。

座談会を終えて
 座談会の話題は、組合から離れて石川県の特色や名産などにも及びました。
 北陸は新鮮な魚介類が豊富で、石川県北部の能登では最近鮑が沢山採れるそうで、ご実家から送られてきたというエピソードも披露されました(参加者から「うらやましい」との声)。
 本文でも触れた「かぶら寿司」の他にも沢山美味しい郷土料理があるとのこと。
 また、金箔の生産量は全国の99パーセントを占めており、京都の金閣寺の金箔も金沢産を使用しているそうです。他にも金沢の兼六園、加賀・能登の温泉郷、輪島塗などまだまだお国自慢はあるとのことでした。一度石川を訪れてみてください。
 石川支部の皆さんの言葉の端々から職場や仲間の皆さんを信頼し、絆を大切にしていることが伝わってきた座談会でした。
 
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